ろくな指示も出してくれない上に、困っていても助け舟も出してくれず、ただただ部下をけなすといった上司に困り果てているというケースは、よく聞く「あるある話」です。このような状況をなんとか打破する方法はないものでしょうか。今回のメルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』では、世界的なコンサルティング会社マッキンゼーで14年間もの勤務経験を持つ、ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクターの赤羽雄二さんが、読者からの質問に答える形で正しい対応策を伝授。4つの具体的な方法をレクチャーしています。

※本記事のタイトルはMAG2NEWS編集部によるものです

上司がまともに仕事の指示をしてくれません。2、3行で資料を作れとだけ言ってきます。誰にどういう趣旨・背景で出すのかがわからなければ準備のしようがないのですぐミーティングを依頼するのですが、返事がありません。今回だけではないです

Question

shitumon

メーカーからの転職で商社の企画部に配属され、2年目になります。学歴などへの妬みなのか、最初から上司とうまが合わず、まともに仕事の指示をしてくれません。投げやりな態度で、仕事だけ投げてきて、こちらが困っても詳しくは教えてくれないのです。2、3行で何何の資料を作ってくれという指示がありますが、誰にどういう趣旨・背景で出すのか説明がありません。それでいて、「当然できるよね」的な姿勢で接してくるし、針小棒大にけなしてきます。ミーティングの依頼にも応えてくれません。どうすればいいのでしょうか。

赤羽さんからの回答

ご相談どうもありがとうございます。ひどい上司ですね。こういう上司と戦ってもいいことは何もないので、社内異動あるいは、再度の転職を考えたほうがよさそうです。

それには数ヶ月はかかると思いますので、それまでの間、どう対応するかについてご説明したいと思います。

一番は、やはり上司の指示があまりにも雑なとき、遠慮せずに聞くことです。ミーティングをセットしたくてメールをして返事がないことが多いかもしれませんが、上司を何としてもつかまえて30分時間を確保してください。ここを遠慮されているので、上司のイジメにあっていると言っても過言ではないでしょう。「どんくさいやつだな」と思われていると思います。

二番目には、同僚に、上司対策をどうしているかよく聞く必要があります。同僚は何とかうまくやっているはずです。上司の癖を見抜き、上司からそれなりに考えを引き出して何とかケチをつけられないように業務に取り組んでいる人も多いと思います。

質問者さんは不器用なのか、ご自身の正義が強すぎるのか、そのダメ上司の仕事の指示のしかたに単純に腹を立て、うまく考えを引き出して、それなりの成果を出すことに多分注力できていないのではないでしょうか。

気分が悪いのはよくわかります。上司が悪いです。ただ、上司はある意味、神様のようなもので、つまらない反発をしたり、不愉快だからとベストを尽くさなかったりすると、損をするのは自分です。

悪循環を止めれば、突然物事がうまく進んだりもします。いったんは同僚のやり方をまねしてみてください。

三番目には、上司の立場で多面的なA4メモ書きをすることです。それをすれば、いかに自分が視野が狭かったのか気づくことも多いです。

● 頭が良くなる新習慣 思考が広がる多面的なA4メモ書き

四番目には、いつもご紹介しているロールプレイングです。上司、ご自身、オブザーバーの3役で3分1セットのロールプレイングをすると、上司の気持ちが突然よくわかるようになります。そうすると、ともかく腹が立つ、というような状況を脱することができますので、もう少し楽に上司とコミュニケーションできるようになります。

● 相手の立場にたち、新たな気づきをえることができる最速ロールプレイング
● 相手の気持、立場がすぐ理解できるロールプレイングのやり方

社内異動、あるいは再度の転職までの期間、上記を徹底していると、上司との関係が改善することも多く、結果としてはそのまま続けて活躍できるということも希ではありません。

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