有効顧客数は前年よりも1.3倍にもなったのに売り上げが伸び悩んでいる──。メルマガ『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』の著者で外食・フードデリバリーコンサルタントの堀部太一さんの支援先に、そんな企業があったそうです。なぜ、そのようなことが起きるのでしょうか? 突き詰めて探ってみるとその原因がわかったようです。

有効顧客数が1.3倍なのに売上が伸び悩む企業の理由と対策

人口30万人の地方都市にて事業規模としてトップグループシェアのご支援先。

新規業態が絶好調で2店舗で約5億円まで伸びてきたのですがここに来て伸び悩み。

しかし。

有効顧客数自体は前年よりも1.3倍!本来ならば売上は絶好調なはず。

それにも関わらず何故伸び悩んだのか。今日はこの辺りの分析と改善を見ていこうと思います。

■予算未達が続く危機感

かなり早いペースで事業は伸びていたので、今期の予算もアグレッシブなものでした。

もちろんそれに合わせての広告枠もあり。しかし予算未達が何度か続く事に。

そうなると、

・商品が悪いんじゃないか?

・接客が悪いんじゃないか?

・もっとCRMやるべきじゃないのか?

など、何かしらの行動に伴う改善策をやりたくなると思います。

しかし。

改善策を実施する時には、「センターピン」を抑えるのがとても大切。

例えば、商品の質はすごく良いのに、それの改善ばっかりやっても売上には繋がらないよねって話です。

なのでまずは理由を探る事を始めました。

■仮説1)リピート率が悪化?

競合が色々と出てきていました。事業再構築補助金もあったので、完全にパクリに来たんだなと。

そうなると「飽き」があって、リピート率下がったのでは?

これが一番最初の仮説でした。

そのため、利用回数別リピート率を算出。

初回→2回目で何%?

2回目→3回目で何%?

3回目→繰り返し

この考え方ですね。

これで分析したところ明確に出たのが、リピート率が一切下がっていない!

これで見るとどうやら基本的な満足度が下がっている訳では無さそうでした。

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■仮説2)利用回数が悪化?

年商=有効顧客数×年間平均利用回数×組単価

上記で見たときに、仮説1の通りリピート率は悪化していないですし、攻めの販促もあるので有効顧客数は絶好調。

上述の通り、前年比で「1.3倍」になっていました。にも関わらず、売上は前年比で微増。

その理由が「年間平均利用回数」でした。

具体的に見ると、

前年:1.29回

今年:1.99回

このように減っていました。

これってどんな影響あるの?ですが、64.8%=1.29回÷1.99回

このような感じです。130%で伸びた有効顧客数をこれが一気に吹っ飛ばしていた感じです。

そのため最も注力すべきは、「利用回数の最大化」に繋げる。

これがまずセンターピンとして決まりました。

■何故利用頻度が減ったのか?

センターピンが決まったので、次なる対策は仮説と実行案です。

そもそも何でここまで利用頻度が減ったのか? ここを見ていく必要がありました。

上述の通り、競合は主たるところで2店舗同商圏で増えている事はわかりました。

もちろんそこに一定数流れていると。そこで一気にお客様アンケートの実施。

今はGoogleフォームがあるので、ある程度のお声ならばコストをかけずに一気に増やせるのは良い時代です。

これでわかった事。

「だって商品変わらないよね。」

これでした。。

いや〜確かに売上絶好調なので、ここへの本気度は下がっていました。

というよりも、季節商品はやっているのですが前年と同じまま。もっというと4年くらい季節メニューも同じものを繰り返している。

このような状況でした。

もちろん基礎力あるので、リピート率は下がらない。

だけど「たまには違うので良いか」というお客様を防ぐことができなかった。

これが大きな問題点でしたーーー(『飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ』2024年4月15日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください、初月無料です)

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