昔のように愛猫に近づいてみると?

 子供の頃、漫画家の卯月ようさん(@yo_yo_yo_u)は忍者に憧れて、忍び足の練習をしていました。もし敏感な愛猫に背後から近づいて気付かれなければ、本物の忍び足を習得できると考えます。しかし、何度やっても絶対に気付かれてしまいます。そんな愛猫も現在では歳を重ねて、耳が遠くなってしまったそうで……?

 卯月ようさんによるエッセイマンガ『老猫、耳が遠くなったのを感じる瞬間』がX(旧:Twitter)上で公開されました。いいね数は2.6万を超えており、読者からは「飼い主さんを見てうれしそうにしているのがとても愛おしいですね」「敵がいなくて完全に安心しきっているのもありますよね。きっといい環境で育ったのですね」「猫はいくつになってもかわいい!」などの声があがっています。

 卯月ようさんは漫画家として活動しており、SNSでは主に猫のマンガを投稿しています。

 作者の卯月ようさんにお話を聞きました。

ーー今作『老猫、耳が遠くなったのを感じる瞬間』が生まれたきっかけや、理由を教えて下さい。

 猫が歳をとり、老猫ならではの良さが出てくるのに魅力を感じ、描きました。

ーー愛猫とのほっこりするエピソードの共有をありがとうございます。今作を描くうえでこだわったことや、お気に入りのシーンなどはありますか?

 気に入っているのは、最後のページの猫がこちらの存在に気が付いて爆鳴きするシーンです。

年老いても元気に飼い主を迎える愛猫に感動(卯月ようさん提供)

ーーたくさんの感想が寄せられています。特にうれしかった感想の声、印象に残った読者のコメントはありましたか?

 老猫と暮らしている、または暮らした経験がある方からの共感や、老猫あるあるエピソードが寄せられたのがうれしかったです。

ーー耳が遠くなるほかにも、愛猫が「歳を取ったな」と感じたエピソードなどがあれば教えて下さい。

 俊敏だった動きが、ゆっくりのっそりになりました。

ーー歳を取ったからこそ感じられるかわいらしさもありますよね。卯月ようさんが考える、老猫の魅力を教えて下さい。

 見た目は大きく変わらないのに、動きや性格が変わっていくことで着実に歳をとっているのが分かります。小さな体に、猫なりの経験や重ねてきた年月が詰まっているのが感じられて、味わい深いです。

ーー今後はどのような創作活動をされる予定ですか?

 まだほかにも老猫エピソードはあるので、また描いていきたいです。