2024年度のアカデミー賞に5部門でノミネートされている、アレクサンダー・ペイン監督×主演ポール・ジアマッティの映画「ホールドオーバーズ(仮題)」(原題:The Holdovers)が、6月21日(金)より公開されることが決定。場面写真が解禁された。

『サイドウェイ』(05)で見事なコンビを見せたペインとジアマッティが再びタッグを組んだ本作は、1970年のニューイングランドにあるバートン校を舞台に、それぞれの事情で寮に残り、クリスマスと新年を過ごす孤独な3人を描いた物語。主演のジアマッティは、古い価値観で教鞭を執る古代史の非常勤教師で、生徒からも教師たちからも嫌われているポール・ハナムを演じる。ダヴァイン・ジョイ・ランドルフは、一人息子のカーティスをベトナムで亡くした学校の料理長メアリー・ラム、映画初出演となるドミニク・セッサは、頭がよく、傷つきやすく、トラブルメーカーだが、心根は悪くないバートン校の生徒アンガス・タリーを演じている。誰もいない学校での自由気ままな生活のなかで、ちょっとした冒険や災難を通して、小さなつながりが生まれていく様を描きだす。

監督は『サイドウェイ』と『ファミリー・ツリー』(12)でアカデミー賞脚色賞を2度獲得しているペイン。脚本はブラッドリー・クーパー主演のテレビドラマ「キッチン・コンフィデンシャル」の企画を手掛けたデヴィッド・ヘミングソンが担当。本作により、第81回ゴールデン・グローブ賞のミュージカル・コメディ部門でジアマッティとランドルフが見事に主演男優賞と助演女優賞を受賞。さらに第96回アカデミー賞では作品賞、脚本賞、編集賞、主演男優賞、助演女優賞の5部門にノミネートされるなど、全米の映画賞を席巻し続けている。

このたび解禁された場面写真は、飾り気のないクリスマスツリーを背景に、クリスマスディナーを囲む3人の姿と、古代史の授業をするハナム先生(ジアマッティ)と本を片手に怪訝な顔をする料理長のメアリー(ランドルフ)の姿が収められている。

ハリウッドを代表する名匠と個性派俳優が再びタッグを組んだ本作。今後の続報にも要注目だ!

文/スズキヒロシ