能登半島地震で大きな被害を受けた「のと鉄道」が6日、およそ3か月ぶりに全区間で運転を再開しました。

能登半島に位置する石川県七尾市から穴水町までの海沿いを走る全長33.1キロの「のと鉄道」は、石川県などが出資する第3セクター方式で運行されてきました。 しかし、元日の地震で線路が地面から浮き上がったり、崩れた土砂がトンネルをふさぐなど大きな被害を受けました。

過疎化による利用者の減少という課題もある中、地域の公共交通を守るため懸命の復旧工事が続けられ、6日、全区間での運転が再開されました。

早朝の出発式には馳知事や沿線自治体の市長、町長も出席し、復興への一歩を祝いました。始発列車の運転はのと鉄道で14年ぶりに誕生した新人運転士、山本兼司さんが務めました。


午前6時12分、列車は大勢の人に見送られながら穴水駅を出発し七尾駅へ向かいました。のと鉄道の中田哲也社長は「新年度、新学期に間に合いました。地域にとっては大変大きな意味を持つ再開です」と安堵の表情を浮かべました。


のと鉄道は当面、安全確保のため一部の区間で速度を落として運行しますが、地域の復興に向けたけん引役として能登路を走ります。