政治とカネ受け“不戦敗”の自民支持層の票の流れは…野党前職と新人の一騎打ちに　衆議院長崎3区補選 告示

自民党の派閥の裏金事件を受けた谷川弥一元衆院議員の辞職に伴う衆議院長崎3区の補欠選挙が16日、告示されました。
選挙には野党候補2人が立候補し、前職と新人による一騎打ちとなりました。

衆議院長崎3区の補欠選挙に立候補したのは、
▽立憲民主党　比例九州ブロック 前職　山田勝彦候補（44）
▽日本維新の会　新人　井上翔一朗候補（40）の２人です。
（届け出順）

立憲民主党の前職、山田勝彦候補は、JR大村駅前で支援者ら150人を前に第一声をあげ「真の政治改革を進めるためには政権交代が必要」と訴えました。

立憲民主党・前職　山田勝彦候補：
「もう二度と裏金、脱税、金権政治を許さない。その民意を長崎県民の皆様と一緒に全国へ届ける。今度こそ、大村から、長崎３区から、選挙区から、山田勝彦を、山田勝彦を皆さまの代表としてもう一度国会へ送り直していただけないでしょうか」

社民党や連合長崎などから推薦を受けている山田候補。陣営では国会議員として2年半、地元の声を聞き活動してきたことをアピールしていきたい考えです。

立憲民主党 長崎県連　山田朋子代表：
「物価高の影響で県民生活にかなり影響が出ておりますので、しっかりとした『経済対策』そして学校給食の無償化をはじめとする『子育て支援』などを訴えていきたいと思っております」

日本維新の会の新人、井上翔一朗候補はJR早岐駅前のロータリーで第一声をあげました。今回が初めての選挙となる井上候補は「地域間格差の是正」などを掲げ、実行力のある政党を選んで欲しいと訴えました。

日本維新の会・新人　井上翔一朗候補：
「改革を実行する日本維新の会という選択肢を、長崎の皆様にお示ししたい。子どもたちが日本に生まれてよかったな、そう感じてもらうためには、積極的に子供たちに投資をしていきましょう。そういう政治に切り替えるチャンスです。綺麗なことをいくら並べたってそれ実現しなかったら意味ないんですよ。本当の政治改革ができるのはどこなのか」

井上候補の陣営は「県内に党所属の地方議員がおらず組織力では相手に後れをとっている」としつつも、この選挙を党の政策を広く訴えるチャンスと位置づけています。

日本維新の会 県総支部　山田博司幹事長：
「政策を愚直に訴えて、維新の会というのは企業団体へのパーティー券の販売をしないと、他の野党に先んじて取り組んでいるということをしっかりとアピールするのがまず大事だと」

一方、自民党は今回「政治とカネ」の問題を受けて県内の国政選挙では初めて独自候補の擁立を見送りました。このため今回の選挙は普段、自民党を支持する保守層をいかに取り込むかがカギとなりそうです。

衆議院長崎3区補欠選挙の投票は、今月28日に行われ、即日開票されます。

長崎県選挙管理委員会によりますと、衆議院長崎3区の選挙人名簿登録者数は、15日現在、232,223人で、前回3年前の衆院選の時と比べ4,965人少なくなっています。