入校式です。木工技術が学べる長野県内唯一の技術専門校で入校式が行われました。今年度の入校生は18歳から65歳の39人。それぞれの夢や目標に向かって、1年間、木工の技術・知識を身に着けます。

上松町の県上松技術専門校。今年度の入校式が行われました。

宣誓する土屋美稀さん(中野市出身):
「訓練生としての自覚と誇りを持って技能と知識の習得に努め、立派な技能者となります」

県上松技術専門学校・安藤哲也校長:
「木工のプロフェッショナルになる、この目標に一歩でも近づけるよう貪欲に学んでください。大量生産、低価格の商品が幅を利かせる世の中ですけど、ものづくり、特に手仕事にこだわる、こだわりを持つことは、個性あるいは心の豊かさを表現することだと思います」

県上松技術専門校は1946年・昭和21年に開校した県内で木工を学べる唯一の専門校です。これまでに約4000人を輩出しています。

今年度の入校生は家具作りなどを学ぶ木工科と漆塗りなどの伝統工芸を学ぶ木材造形科、あわせて39人。6割以上が県外出身で年齢は18歳から65歳までと幅広い世代が学びます。

入校生がまず最初にするのが授業で使う工具を、専門校を訪れた業者から購入することです。

徳永颯さん(24):
「ちょっと想像していたよりも大きいサイズになりますね」

福岡県糸島市出身の徳永颯さん(24)。大学卒業後、建機レンタルの会社に就職しましたが、ものづくりの夢があきらめきれず入校しました。

福岡・糸島市出身・徳永颯さん(24):
「家具だったら自分の作ったものを使っていただけるので、木工の道に進もうと思って入校に至りました。この人に頼んでよかったなって思える、また次もこの人にお願いしたいなっていう思い出のものを作りたい」

最年長65歳の宮田正彦さんは滋賀県彦根市出身。機械部品メーカーを定年退職し、憧れていた家具作りを学ぼうと入校しました。宮田さんには温かみのある家具をプレゼントしたい相手がいます。

滋賀・彦根市出身・宮田正彦さん(65):
「孫ができた。子ども用の学習机とか子ども用の小さなものが自分に合ってるかな。今はプラスチックとかそういった子ども用のものが多いけど、やっぱり木材の温かみがあるものを作ってあげたいなと思って。喜んでもらえるものを作ってプレゼントしたい」

県外からの入校生は寮やアパートで暮らしながら1年かけて、実践的な技術を学びます。