今週の開催は「中山・阪神」の2場。重賞は土曜日にダービー卿CT(GIII・中山・芝1600m)、日曜日にGI大阪杯(GI・阪神・芝2000m)が開催される。今年も豪華メンバー揃う大阪杯にスポットを当て、馬券のヒントと傾向を探っていこう。

注:GI大阪杯は17年からの7年間。それ以前はGII産経大阪杯が前身。データは過去7年間を軸に、足りない部分はGII時代のものを含めていく。

1.1、2、3番人気馬で上位独占は03年以来なし?

 いつものようにまずは上位人気馬の成績チェックから。過去7年で1番人気馬は2勝で成績は【2-1-2-2】。これが過去10年だと【2-2-3-2】。全体的にはまずまずなのだが、近5年勝利なしというのは気になるところ。

 2番人気馬は過去7年で【2-1-1-3】で1番人気とほぼ同レベル。一方、まったく成績を残せていないのが3番人気馬で、過去7年で【0-1-0-6】。3番人気馬の勝利となるとGII時代の09年産経大阪杯ドリームジャーニー以来となってしまう。3番人気馬の単勝馬券はジンクス的には嫌な感じだ。

 ちなみに1、2、3番人気馬がすべて馬券圏内から消えるという事象は、01年以来起きていない。一方の1、2、3番人気だけで上位独占ということも03年以来一度も起きていない。人気馬を組み入れるのは正攻法だが、人気馬だけという馬券も避けたいところだろう。

2.24年間勝利なしの関東馬?

 とにかく大阪杯は、関西馬優勢のレース。GIになっての過去7年関東馬で馬券圏内になっていたのは、20年3着ダノンキングリー(1番人気)と、昨年の2着スターズオンアース(1番人気)だけ。どちらも1番人気ながら勝てなかった。これ以外、馬券圏内になっているのはすべて関西馬。7年間で5回は関西馬だけの上位独占ということになる。

 ちなみに1着だった関東馬は、GII時代の99年サイレントハンター(1番人気)以来なし。つまり大阪杯は24年間も関東馬が勝てていないレースなのだ。今年もタスティエーラ、ローシャムパーク、ソールオリエンスなどの上位人気になりそうな関東馬は揃ったが、どんな結果が待ち受けているのだろうか。

3.内枠はやや不利?

 GI大阪杯は過去7年、勝馬はすべて3枠から外から。特に中枠が良く、4、5枠からそれぞれ2頭ずつ1着馬を出している。一方、不振といえるのは1枠と2枠の内枠。それぞれ馬券圏内馬が1頭ずつしか出ていない。

4.逃げ馬、最速上がり馬の成績は?

 昨年はジャックドール、3年前もレイパパレが逃げ切り。4年前にもダノンキングリーが3着に残るなど、近年は逃げ馬有利とも見られる大阪杯。しかしGI昇格した当初3年間で逃げ馬はすべて下位に沈んでいる。やはり人気上位で能力の高い馬でなければ逃げ切りは難しいようだ。

 一方、最速上がりを出している追い込みタイプは、近3年馬券圏内キープできている。しかしそれ以外の年では惜しくも差し届かずというシーンあり。4コーナー時点でポジション後方では届かない。鞍上の手綱さばきもかなり重要になってくるということだろう。さらには今週どういう馬場状態になっているのか。芝コースの傾向も大事になる。