1月1日(月)元アーティスティック日本代表・青木愛がパーソナリティを務める「青木愛 スポーツ to you」(ニッポン放送・毎週月曜21:00〜21:30)が放送。

ゲストは平野早矢香。
1985年栃木県生まれ。5歳で卓球を始めると、2004年の全日本卓球選手権大会シングルスで初優勝。国際大会でも大活躍し、五輪には2008年北京大会、2012年ロンドン大会と2大会連続出場。ロンドン大会では福原愛、石川佳純と共に団体戦で史上初の銀メダルを獲得した。
2016年に引退後、現在は後進の指導やスポーツキャスターとして卓球の普及のため活動中。
2022年〜公益財団法人日本卓球協会理事。

今回、平野が語ったのは卓球におけるメンタルの重要性。

青木:ご著書に「卓球メンタル強化メソッド」という本がございますね?

平野:ご紹介ありがとうございます。卓球は約3mの距離で相手と向き合う対人競技なので自分を整えるというよりは自分をしっかり保ちつつも相手との駆け引きというところが非常に重要なので自分のメンタルを悟られないようにというところとか、相手のメンタルの動きみたいなところを観察するようなことも重要です。

青木:心理戦ですね。

平野:はい。いかに自分の弱みを見せないように戦うか、ということはすごく意識していたので、怖い“鬼”と呼ばれてしまったという(笑)

青木:どうして鬼と呼ばれるように?

平野:2008年の世界卓球だったと思うんですけど、卓球の鬼がラケットを持ってやってきた、みたいに言われちゃって。当時すごく怖い顔をして卓球をやっていたので、そういうふうに言われちゃいました。今、当時を見返すとああ〜怖い顔していたな、と思うんですけど。私の心境としては威嚇するとか相手に対して、というよりは自分をしっかり保つということを意識した結果、あんな感じになっちゃっていましたね。

青木:自分の心が乱れそうになっても、その表情は崩さず?

平野:そうです。自分をしっかり保つために、メンタルトレーニングをしていたというより、自分の気持ちをコントロールするというのはそもそも難しいと私は感じていたので、自分の体を整えるということをすごく意識していました。自分の体の軸とか足の裏の重心の載せ方とか、体の感覚があれば心も落ち着いてくるというところで。メンタルの方に意識を向けるのでなく、体を整えるという方に意識を持っていくことでメンタルを少しずつ落ち着かせたと言いますか。

青木:自分を試合中に保つって、いろんなやり方があったと思うんですけど、なぜその表情に行き着いたんですか?

平野:表情は意識したという感じではないんですよね。勝手にそうなっていました。どちらかというと。

青木:行くぞ!という気合も含めての表情ですね。

平野:はい。一番良い時というのは厳しい表情を超えて、スッと落ち着いた、力の抜けたくらいの表情になっている瞬間というのもあって、それが一番ベストだったと思うんですよね。緊張とリラックスのバランス取れたみたいなところが良い表情になっているな、と写真を見て思う時がありますね。