乗用車メーカー8社が28日発表した2月の生産・販売・輸出実績によると、8社合計の世界生産台数は前年同月比7・6%減の190万9747台で、2023年1月以来13カ月ぶりの減少となった。国内ではダイハツ工業や豊田自動織機の認証不正問題、能登半島地震による部品調達の遅れ、海外では中国の春節(旧正月)休みによる工場稼働日の減少と競争の激化といった影響を受けた。世界生産台数はスズキを除く7社が前年同月を下回った。

トヨタ自動車は世界生産が14カ月ぶりに前年同月を下回った。国内生産はダイハツと豊田自動織機の認証不正の影響で前年同月比12・9%減。海外は中国が春節休みと競争激化で同41・5%減の7万545台となったが、欧州の生産が回復したほか北米も堅調だったため海外生産全体では2月として過去最高だった。

ホンダは能登半島地震による部品調達の遅れにより国内生産が同15・8%減、中国の生産が同49・2%減となり、6カ月ぶりに世界生産を減らした。日産自動車は中国やタイ、アルゼンチンなどで海外生産が減少し、世界生産は5カ月ぶりに前年同月を下回った。

認証不正による出荷停止の影響が大きかったダイハツは、国内生産が同91・7%減、国内販売が同82・0%減となった。

世界販売はトヨタが国内と中国の減少などで同6・9%減の71万9630台となった。一方、ホンダは同5・5%増の28万3591台、日産は同8・4%増の28万7493台。両社とも国内、北米、欧州が堅調で、7カ月連続で前年同月を上回った。

スズキはインドの生産が2月として最高となり、国内の新車効果もあって、世界販売が2月として過去最高の同11・5%増の28万8140台だった。


【関連記事】 日産が新しいクルマ作りで必ず頼りにする機械メーカー