小学生の詩のコンクールで入賞した長崎市の3年生の男の子。

おばあちゃんへの感謝と素直な気持ちを表現しました。

(朗読)

「おばあちゃん、三十六年間お仕事よくがんばったね。お仕事でつかれているのに、おとまりさせてくれたり、おいしいごはんを作ってくれてありがとう」

大好きな おばあちゃんへの尊敬と感謝の言葉。

そして素直な気持ちを詩にしたのは、長崎市の精道三川台小学校に通う3年生の稲津快音くんです。

テニスやサッカーなどスポーツが大好き。3人兄弟の末っ子です。

(稲津 快音くん)

「おばあちゃんと一緒にしたことを思い出しながら書いた。優しいおばあちゃん」

(祖母 仲田マツ子さん)

「まさかこんなふうに思っているとは思っていなかった。感動!感動だけです」

快音くんの詩は西部ガスが小学生を対象に毎年行う詩のコンクールで「優秀賞」に輝きました。

(稲津 快音くん)

「作文はあまり得意じゃないけど、優秀賞取れてうれしかった」

コンクールには長崎・福岡・熊本から、約1200点の応募があり、県内からは長崎市と佐世保市の小学生、あわせて5人の作品が入賞しています。

快音くんの詩は、ちょっと不思議なタイトルです。

『ぼくは、おばあちゃんのママ』。

(朗読)

「だってママから聞いたんだ。おばあちゃんのママがびょうきで死んで、僕が生まれたってことを。だからぼくがおばあちゃんのママなんだ」

詩の中で登場するのは「ぼく」快音くんと「ママ」真奈美さん。

「おばあちゃん」のマツ子さんに「おばあちゃんのママ」、つまり、快音くんのひいおばあさんのクマエさん。

快音くんのママの真奈美さんは、クマエさんが2014年に亡くなり、その年に快音くんが生まれたと、息子に伝えていたことを教えてくれました。

(母 真奈美さん)

「 “快音って、もしかしたら生まれ変わりかもね” っていう伝え方をしただけだった。そしたらある日突然、『ということは、快音はおばあちゃんのママだ、でしょう?』っていう感じで、伝えてきたからびっくりした」

自分は、おばあちゃんのママ「クマエ」さんの生まれ変わり。

だから「おばあちゃんのママ」だと話してきたそうです。

(朗読)

「でも、僕はおばあちゃんが赤ちゃんのころを知らない。でもおばあちゃんは、僕の赤ちゃんのころを知っている。変だなあ、 おもしろいなあ、ふしぎだなあ」

生まれた時から、快音くんの成長を見守ってきた マツ子おばあちゃん。

詩には、これから先 “おばあちゃんのママ” として、やりたいこともつづっています。

(朗読)

「よし、今度は僕がおばあちゃんのこと、ずっと見ているね。おばちゃんも僕のことを見ていてね。僕が大人になってお仕事をがんばって、いろいろな場所に連れていくね。だって僕がおばあちゃんのママなんだから」

(稲津 快音くん)

「おばあちゃんが、今やってくれていることをやってあげたい。海外旅行や温泉(に連れていきたい)」

(祖母・仲田マツ子さん)

「それまで長生きをして、頑張ってこの子の成長を見届けたい」

おばあちゃんのママ役も担いたいと話す快音くん。

将来は、外科の医師を目指しているそうです。