県の品評会で最高賞に選ばれた花の生産者。

手塩にかけて育てるのは、華やかで、一鉢にたくさんの花を咲かせる “ペラルゴニウム”。

花づくりにかける生産者の思いとは。

小さな5つの花びらが可憐な “ペラルゴニウム”。

線が入った品種「スターパラソル」が2月、県の品評会で最高賞に選ばれました。

育てたのは、諫早市 小ケ倉町にある「本田花園」の代表を務める 本田 務さんです。

ペラルゴニウムだけでなく、サイネリアやナデシコなど、季節ごとに年間に20種類、約10万鉢を栽培しています。

(本田花園 2代目 本田 務さん)

「年間を通して、いつでもうちの商品をお客様に販売できるように…をモットーに栽培している」

品評会に出品されたのは、約290点。

本田さんのペラルゴニウムは、“花の咲き方がそろっていること”、そして “花びらと葉のバランスが良い” と、高く評価されました。

(本田花園 2代目 本田 務さん)

「非常に光栄なことだが、びっくりしたというのが本音。今年は、2月に雨が多かったので、病気が出やすい条件だったのを改善するのが少し大変だった」

花と向き合い続け、約30年。

(本田花園 2代目 本田 務さん)

「うちの商品は、見た目のインパクトと、お客さんの手に渡った時にいい状態を保ち続けられるところ(が強み)。株を丈夫につくる」

大切なポイントの一つは「水やり」だといいます。

毎朝、花の状態を見てタイミングと量を考えるそうです。

(本田花園 2代目 本田 務さん)

「一鉢ずつ株の大きさが違うので、乾き具合を見ながらどれくらいが適量か、考えながらやっている。乾いている花に、特にいっぱいあげる。ハウスの中でも、風がよくあたる場所や日がよく当たる場所はよく乾くのでそこも多めに(水をやる)」

肥料は、土に混ぜるだけでなく水にも混ぜ、“葉” にも均等に散布。また、ハウスの温度管理もこだわっています。

(本田花園 2代目 本田 務さん)

「各ハウスごとに設定温度や肥培管理が少し違うので、それに合うような品目をハウス別に分けて育てている」

育てた花は、県内のほか、福岡や大阪などの花市場に出荷。諫早市、大村市、時津町の園芸店でも販売しています。

ペラルゴニウムの花言葉は「君ありて幸福」や「決意」。

出会いと別れのこの季節。贈り物にもおすすめだそうです。

(本田花園 2代目 本田 務さん)

「お客さんに喜んでもらうための花をつくるのが趣味で、趣味と仕事が一体化しているような感じ。品質はさらにいいものをつくっていきたい。何回目であろうと、初めてつくる気持ちを大事にしながら、常に上達をしたい」