TBS系ドラマ「3年B組金八先生」シリーズの脚本を務めたことで知られる脚本家の小山内美江子さん(本名=笹平美江子、ささひら・みえこ)が94歳で亡くなったことが10日、分かった。武田鉄矢(75)をはじめ、同作に出演した俳優らが哀悼の意を表した。

主人公の金八先生を演じた武田は「長いお付き合いでした。32年に渡り、描き続けてくださった『3年B組金八先生』は私の人生を貫く心を作ってくれた作品でした。初めてお会いした日から、最後にお別れした日まで、これからその32年をゆっくり振り返り、何度も何度も思い返そうと思います。心よりご冥福をお祈りします」としのんだ。関係者によると、武田と小山内さんが最後に会ったのは16年9月だったという。

同ドラマで性同一性障害の生徒、鶴本直役を演じた上戸彩(38)は「小山内先生、ただただ悲しいです。寂しいです。会いたいです。金八先生のオーディションで打ちのめされていた私に、”鶴本直”という役を与えてくださったのが小山内先生でした」と感謝。「先生とはずっと文通をさせていただいていましたね。そのお手紙の一通一通が私には一生の宝物です。金八先生の撮影時は叱られることがほとんどだった私ですが、いつの日か先生に褒めていただけるようなお芝居ができるよう、これからも芝居に真摯(しんし)に向き合っていきたいと思います」と決意した。

同作で宮沢保役を演じた鶴見辰吾(59)は「小山内先生は、恩師であり、母であり、心の羅針盤たる人でした。何十年も前に出演した金八先生の生徒役のみんなをいつまでも、お気にかけていてくださいました。カンボジアに学校を作る活動にも尽力なさりました。たくさんの愛情をいただきありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします」。星野清役の近藤真彦(59)も「もう何年もお会いできていませんでした。金八オーディションを学生服で受けに行き、合格させていただき、第7話『学ラン長ラン大混乱』で主役を務めさせていただき僕の人生は変わりました。小山内先生、本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈りいたします」とコメントした。

加藤優役を演じた直江喜一(61)はX(旧ツイッター)で「小山内先生。。。母でもあった先生。。。」、元俳優で会社経営の本橋卓朗氏は、同ドラマで戸田幹洋役で出演。「マジで感謝を伝えたいなぁ」とし「本橋卓郎と言う一人の人間が15歳なんてまだまだ子供の状態で大きくかじを切ってもらってその後の楽しい人生を送らせてもらうキッカケを作ってくれたのは間違えなく先生のおかげだもんな」とつづった。

同ドラマは、1979年から2011年までにわたって放送され、中学校の教員である坂本金八(武田)が、学級担任をしている3年B組内に起こるさまざまな問題を解決し、生徒たちが成長していく様子を描く。武田の代表作となった。