山下智久(39)主演の連続ドラマ「ブルーモーメント」(フジテレビ系)に黄信号が灯り始めた。第1話、第2話ともにフジの水10枠で初の8%台を叩き出す好調な滑り出しだったが、最新の第4話で、5%台にまで下落。この第4話では、出口夏希(22)演じる雲田彩がつむじ風が原因で起こった姉の事故を目撃し、車椅子生活になった姉のそばで抱えていたサバイバーズ・ギルトを乗り越えるというストーリーが描かれた。

 しかし、この彩が興奮状態になった時に口から飛び出す中国語が、視聴者の不評を買う原因となっているようだ。ネットでは《ドラマ面白いんだけど、中国語いる? なんでそんな設定?》《新人女優の売り出しのためのドラマなのね。せっかく山Pでてるのに勿体無い気がする》と、今作に中国語の設定がナゼ必要なのか…という感想も目立っている。

■中国とのハーフの出口の特技は中国語

「出口さんは母が中国人のハーフで、出口さんご自身も中国で生まれており、特技としても中国語をあげています。帰国子女で中国語が堪能という彩の設定は、こういった出口さんのバッグボーンが影響していることが伺えますが、ストーリー自体に中国語設定の必要性がないため、現状で視聴者からは《不要な設定》と見ている声が多い印象です」(ドラマ制作関係者)

 特に第4話では、「悩み相談は受け付けない」という山下演じる晴原柑九朗に対し、彩が「何言ってるかわからない中国語でならいいですよね?」と無理やり中国語で悩みを吐露するシーンがあった。出口の特技披露の場のような蛇足感を感じた視聴者も多かったようだ。

「今作が出口さんにとって初のGP帯の連ドラヒロイン役なので、ここで一気に知名度を上げて、ブレークを果たしたいところなのでしょう。視聴者に『あの中国語喋っている子ね』と認識させたい事務所や制作側の思惑も感じますが、売り出すための策が視聴者離脱の要因になっており、策に溺れた感は否めません」(同)

 出口といえば、23年10月期放送の「いちばんすきな花」(フジテレビ系)に、田中麗奈(43)演じる志木美鳥の大学生時代を演じ、透明感がすごい!と視聴者の注目と話題を集めた。その後、24年1月期放送の「君が心をくれたから」(フジテレビ系)では、山田裕貴(33)演じる朝野太陽の妹役を演じるなど、着実にキャリアを積んできた。

「TBS日曜劇場『TOKYO MER〜走る緊急救命室〜』との類似点も指摘される今作ですが、自然災害に縛られているため、MERに比べると描かれる内容もやや地味になりがちです。また、出口さんが演じる彩の成長物語なのか、天災の怖さを伝える作品なのか、山下さん演じる主人公の恋人の死の真相を描く話なのか、盛り込まれた要素が多過ぎて、どこに没入すべきかわからないと困惑している視聴者もいるようです。『ブルーモーメント』が出口さんの代表作と呼ばれるほど高い評価を得るのは厳しいかもしれません」(同)

 ネクストブレイク女優として名前が上がることも多い出口だが、国民的女優への第一歩は、思ったよりも険しそうだ。