山梨・富士河口湖町のコンビニエンスストア「ローソン河口湖駅前店」の屋根越しに見える富士山を撮影しようと外国人観光客らが殺到している問題で、航空・旅行アナリストの鳥海高太朗氏は6日、TBS系「ひるおび」(月〜金曜午前10時25分)に出演し、改善策への私案を提案した。

「(当該場所は)外国の方が見つけて『映える』スポットということで発信したので、地元の方も(なぜ観光地化するのか)理解できていない」と指摘。「ローソンの青と白が(写真を撮影する時の)基調になっているので、ほかのコンビニでは起きていない。よく景観を損ねないために、観光地に限っては、いろんなコンビニチェーンは(看板の)色を変えて、暗い色や茶色にしたりしている。そういう形で(当該店舗の看板の)青と白をやめるだけでも、(混乱状態は)変わるような気がする」と指摘した。

このコンビニについて「河口湖駅から歩いて3分ほどで、(観光客の)みなさん、スーツケースを引っ張ってきている。生活密着の場所でそれをやられてしまうと地元の人の生活が…」と苦言を呈した。「無料で入れるスポットだから有料にするわけにはいかないし、地元の人も『ここがなんで?』という場所なので、対策が後手に回るのは仕方ない」と、理解を示した上で「(当該店舗の看板の)色を替えるのが、僕はいいんじゃないかと思います」と述べた。

今回の問題の背景には、富士山がローソンの屋根に乗ったように見えると口コミで広がることで、外国人観光客らが殺到した経緯がある。その結果、ローソンや車道をはさんだ向かい側の歯科医院の近隣で、交通の危険やごみの問題などが発生し、店舗や住民生活に影響が出ている。歯科医院も公式サイトで声明を発表する事態に発展していた。 富士河口湖町は歩道側から撮影できないよう黒幕を張る作業を始めているほか、ローソンは5日、公式サイトで対応策を公表した。「多言語表記による道路の横断禁止の簡易看板」を設置しているとした上で、事故防止のため「警察や行政に相談の上、外部警備会社の専属警備員の配置を検討いたします」としている。