大相撲で先場所、110年ぶりの新入幕優勝を果たした、東前頭6枚目の尊富士(25=伊勢ケ浜)が、夏場所(12日初日、東京・両国国技館)を休場することが決まった。9日、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が明かした。稽古後、伊勢ケ浜親方は、尊富士の出場可否について「まだ治っていないから(出場は)無理ですね。こんな状態で出ても無理なので。四股も満足に踏めない」と語った。尊富士は、優勝した3月の春場所14日目の朝乃山戦で、右足の靱帯(じんたい)を損傷していた。

尊富士はこの日、稽古場に姿を見せたが、四股やゴムチューブを使ったトレーニングだけで、土俵には上がらなかった。稽古後は付け人を通じて、取材には応じない意思を示した。伊勢ケ浜親方は「しっかり治さないと」と、完治を優先させる方針。「本人は次の場所に向かっているのか?」との問いに、同親方は「そういうつもりでやっています」と語った。