中日高橋宏斗投手(21)が「母の日」の勝利へ万全の準備を整えた。9日、バンテリンドームの先発投手練習に参加し、12日に予定される広島戦(マツダ)先発に向けて調整。「(昨年の母の日は)神宮で負けてますよね。リベンジじゃないですけど、ピンクの景色にも慣れているので、惑わされないようにしっかり準備すべきことをしたい」と2年連続「母の日」登板へ気持ちを引き締めた。

開幕2軍スタートと出遅れた4年目のシーズンだが、「こどもの日」の5日ヤクルト戦(神宮)で今季初勝利を手にした。ただ、完封目前の9回、投ゴロ併殺のケースで2度続けて二塁へ悪送球。完投すら逃す課題を残した。「練習あるのみです」と登板後は二塁への送球練習を繰り返し、この日もマウンドを使っての併殺練習を行った。

もっとも課題は守備だけではないという。「その(失策)前の四球であったり、6回、7回にピンチを作って9回、上位(打線)に回ってきたり。そういうところも反省して、全体的にレベルアップしていきたい」と強い向上心を示した。

10日からの広島3連戦は松葉、柳に続く先発としてスタンバイする。チームは借金2で最下位タイと正念場。前回4月のマツダスタジアムでは3試合連続完封勝利を記録した。「たぶん、いい流れで(バトンを)渡してもらえると思うので、そのチーム状況に転がっていきたい。1個1個のアウトを確実に取っていった結果が完封になればいいなと思います」。近未来のエースが「母の日完封」に挑む。