◆高校野球春季九州大会1回戦 唐津商5―2文徳(20日・さがみどりの森)

 唐津商の2年生右腕木本夢翔が2失点で完投し昨秋の九州大会に続き初戦突破した。「体が重い感じで直球が走っていなかった」。調子が悪いながらも、2回に5得点した味方打線の援護もあり、許したのは失策絡みの2点のみ。四死球は最終回に一つだけと制球を乱すことなく最後まで投げきった。

 昨秋、文徳との練習試合で登板し3本塁打を浴び、リベンジを期したマウンドだった。「今度は絶対に勝ってやると思って投げました」。丁寧な投球を心がけながらも気合が球に乗り移ったのか、この日は自己最速を更新する139キロを記録した。

 準々決勝は初戦で16得点をあげた宮崎商との対戦。昨秋の九州大会では沖縄の強豪・興南を完封し自信をつけたが、準々決勝の明豊(大分)戦で5回を投げ10失点と打ち込まれ1―10で敗れた。「この大会は連投することが課題。疲労回復して次も頑張りたい」。昨秋からの成長を見せてエースとしてチームをベスト8に導く。(前田泰子)