今夏のパリ五輪に臨むラグビー7人制男子日本代表候補が29日、埼玉・熊谷市で合宿を公開した。

 25歳の古賀由教(よしゆき)=BR東京=は昨年4月に左前十字靱帯を断裂。1年近いリハビリ期間を乗り越え、今年3月のウルグアイ遠征で復帰した。「やっと戻ってきたのかなと思っている。まずはメンバーに食い込み、目標のメダル獲得に向けて少しでも貢献できたら」と生き残りを誓った。

 兵庫県芦屋市出身で、東京五輪7人制男子日本代表の藤田慶和に憧れる。藤田の父が京都市内で主宰するラグビー塾に通い、藤田と同じく東福岡高から早大に進み、快足を武器にどちらも全国制覇を成し遂げた。「プレースタイルは似てないけど、いつも格好良いなと思っている。レジェンドすぎる」と恐縮するが、藤田が立った五輪の舞台には古賀も強いこだわりを持つ。

 3年前、東京五輪代表とはトレーニングパートナーとして練習試合で対戦した。コロナ禍の影響で宿舎も普段の練習も別だったため雰囲気は感じ取れなかったが、今回代表候補に入って日の丸を背負う立場になって責任感が出ている。「ここに入れなかった人を思うと、やっぱり国を背負うというのはすごく大きい。どうしても譲れないものがある」。今回の合宿はトレーニングメンバーも含めて16人で行っているが、五輪代表は12人。生き残るため「僕はできることが限られている。ハードワークすることが大切」と運動量を武器に勝負する。