デコプラのモデラーとしても名を馳せるオーナーが手がけた寿や招福丸は、映画『トラック野郎』シリーズで一世を風靡した不朽の名車・一番星号へオマージュを捧げたユニーク車。しかも、100%リアルな再現ではななく、オリジナルの調合を実現したグリーン系の塗装(フロントパネルなど)をはじめ、随所にオリジナリティを散りばめている点が秀逸だ。

特筆すべきは、一番星号を彷彿とさせる箱左右のペイント。「荒波に舞う桃太郎凧」はシリーズ第2作目の一番星号から拝借したもので、自ら筆を執った力作だ。また、第4作目にインスパイアされた波絵入りのサイドバンパー、箱前面に並ぶ3連アンドン、スパンコールを奢ったシートキャリア&マーカーアーチなど、熱心な映画『トラック野郎』シリーズファンをもうならせるアートワークが目白押し。

天板に手すりパイプをジョイントした舟型バンパーや、フロントパネルを彩る弁当箱&鷲レリーフのコンビネーションも見どころだ。なお、リア観音扉を席巻する”七福神”モチーフのパロディペイントは、箱2面にそろえて今後リメイク予定につき、どうぞお楽しみに!

【写真6点】入魂の力作。

カミオン2012年12月号トップアートをもとに再構成