国連の安全保障理事会で24日、宇宙空間に核兵器などの大量破壊兵器を配備しないよう求める決議案の採決が行われましたが、ロシアが拒否権を行使し、否決されました。

宇宙空間に核兵器などの大量破壊兵器を配備しないよう求める安保理の決議案は、日本とアメリカが主導したもので、60か国以上が共同提案国となりました。ロシアが衛星を標的として宇宙に配備する新型核兵器を開発していると伝えられる中、核軍拡競争が宇宙へ拡大することを抑制する狙いがあります。

アメリカのトーマスグリーンフィールド国連大使は「この決議は宇宙空間での軍拡競争を防止するという共通の目標を強調し、宇宙空間の平和目的の探査と利用を促している」と述べ、必要性を訴えました。

採決では13か国が賛成しましたが、ロシアが「政治的な決議案だ」などとして拒否権を行使し、否決されました。中国は棄権でした。

ロシアは、「大量破壊兵器に限らず、あらゆる種類の兵器を宇宙空間に配備することを禁止すべきだ」などとして、代替案を安保理に提出する方針を示しました。