幕末の世に咲き、はかなく散った新選組隊士たちの青春をエモーショナルに描き上げるシン・時代劇ドラマ『君とゆきて咲く〜新選組青春録〜』。

メインとなるのはオリジナルキャラクターとして描かれる鎌切大作(前田拳太郎)と深草丘十郎(奥智哉)の若き隊士2人だが、本作には実在の人物ももちろん登場する。

5月15日(水)に放送された第4話では、新選組の前身である壬生浪士組の頭取・芹沢鴨(三浦涼介)のやり方に近藤勇(高野洸)が難色を示す一幕があった。史実では後に対立することになる2人なだけに、暗雲立ち込めるシーンが注目を浴びている。

◆仲間のピンチに駆けつけられない…

壬生浪士組の入隊試験を控えていた松永新之丞(杢代和人)。しかし行方をくらませた新之丞は、かねてより彼を狙っていた会津藩御用達の豪商・鵺野義正(渡辺いっけい)の手下に捕まってしまう。

丘十郎(奥)と南無之介(羽谷勝太)は新之丞を助けるため、すぐに鵺野の屋敷に乗り込むことに。

話を聞いた壬生浪士組の近藤(高野)、土方歳三(阪本奨悟)、沖田総司(藤岡真威人)ら幹部も救出に向かおうとするが、そこへ頭取である芹沢(三浦)がストップをかける。

芹沢は鵺野が会津藩との仲介を頼んでいる人物だと話し、「これまでの手間を無駄にする気か」と幹部たちに手を出さないよう指示したのだ。

◆目的のために手段を選ばない芹沢

結局丘十郎たちは、鵺野が雇っているならず者たちと乱闘騒ぎに。しかし、そんな騒動の後にもかかわらず、近藤のもとにはなぜか会津藩との謁見が無事に決定したという知らせが届く。

近藤が芹沢に理由を問うと、彼は「土方に俺の言葉を伝えさせただけだ」と返答。「鵺野様、ずいぶんガラの悪いやつらとヤンチャしてるんですね。これをお殿様が知ったら何と言うか…」と、あえて丘十郎たちを危機にさらして相手を脅したのだ。

そんな芹沢のやり方に、近藤は異を唱える。しかし芹沢は悪びれることなく、「俺はお前みたいなやつが嫌いだよ」と切り出し、近藤が自分と違うからこそ一緒に歩んでいるとしつつ、「そろそろ覚悟決めろ。この芹沢鴨がお前を本物の侍にしてやるよ」と言い放った。

芹沢鴨といえば、実際の歴史では土方をはじめとした近藤派のメンバーに暗殺されたと伝えられている。ドラマ『君とゆきて咲く』では今のところメインキャラクターが亡くなるような展開はないものの、第1話冒頭では大作と丘十郎が刀を交える意味深げな場面もあった。