Amanda Cooper Ankur Banerjee Hannah Lang

[ワシントン/ロンドン/シンガポール 5日 ロイター] - 暗号資産(仮想通貨)ビットコインが5日の取引で一時、6万9202ドルに上昇し過去最高値を更新した。

これまでの過去最高値は2021年11月に付けた6万8999.99ドル。ビットコインの現物に連動する上場投資信託(ETF)への旺盛な投資のほか、世界的に金利が低下するとの見通しも追い風になっている。

その後は下落に転じ、直近では約6万3500ドル。

インタラクティブ・ブローカーズのチーフストラテジスト、スティーブ・ソスニック氏は「ビットコインはここ数日、上昇基調が続いていた」と指摘。「どのような資産であれ上昇がこれほど続けば、多少の利益確定が見られるのは普通のことだ」と語った。

ビットコインは昨年10月以降、約160%上昇。このうち44%は今年2月に上昇した。

暗号プラットフォーム、アンカレッジ・デジタルの最高経営責任者(CEO)兼共同設立者、ネイサン・マッコーリー氏は「伝統的な機関投資家はこれまでは慎重な姿勢を示していたが、今は暗号資産の主要なけん引役になっている」とし、「ビットコインが過去最高値を更新したことは、暗号資産が転換点を迎えたことを示している」と述べた。

市場関係者は、より広範な投資家からの需要増に加え、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに着手するとの見通しも暗号資産の買いにつながっていると指摘。4月に予定されている4年に1回のビットコインの「半減期」も影響しているとみている。