Stephen Nellis Max A. Cherney

[サンフランシスコ 14日 ロイター] - 人工知能(AI)向け半導体で圧倒的なシェアを誇る米エヌビディアは、週明け18日に年次開発者会議を開催する。対面方式での開催は新型コロナウイルスのパンデミック以降で初めて。同社が予想する参加者数は1万6000人と、前回対面で行われた2019年の約2倍に上るという。

エヌビディアの時価総額は2月終盤に2兆ドルを突破し、あと4000億ドルで世界2位のアップルを追い抜ける水準にある。アナリストが見込む今年のエヌビディアの売上高は前年比81%増の1100億ドルで、かつて半導体市場を牛耳っていたインテルの今年の見通しの2倍となり、AI分野における優位が物を言う現在の市場における勢力関係を象徴している。

そのAI向け半導体での大きなリードを維持することを目指すエヌビディアの中心的存在と位置づけられるのは、「B100」と呼ばれるとみられる次世代の高性能AIプロセッサーで、年内に出荷を始める公算が大きい。

エヌビディアはB100の具体的な価格は明らかにしそうにはないが、最高2万ドルで販売されている従来のプロセッサーを上回るだろう。

バーンスタインのアナリスト、ステーシー・ラスゴン氏は、エヌビディアの最近の業績があまりに素晴らしいのでそれが持続するかという大きな懸念があると指摘。「新製品の性能がより向上して価格がより高くなるほど、成長の軌道が先に延びていく」と述べた。

エヌビディアは、開発者が同社の半導体でAIプログラムを動かすためのソフトウエア「CUDA」の更新版も投入しそうだ。CUDAは他社製品との互換性が乏しく、開発者をエヌビディアの半導体につなぎ止める役割を担う。