[モスクワ 27日 ロイター] - ロシア外務省のザハロワ報道官は27日、モスクワ郊外で22日に発生した銃乱射事件について、「イスラム国」(IS)にコンサートホールを攻撃する能力があったとは「非常に信じ難い」と述べた。

モスクワ近郊のコンサートホール「クロッカス・シティ・ホール」で発生した銃乱射事件の死者数は少なくとも143人に達した。 ロシア非常事態省が新たに死者の名簿を公表した。

ザハロワ氏は、事件の背後にウクライナがいるとの主張を繰り返した。ロシアはこの主張につい、て証拠を示していない。

一方、ISは犯行声明を発表。米当局もIS系組織によって行われたことを示す情報を入手していると発表した。ウクライナは関与を繰り返し否定している。

こうした中、ザハロワ氏は記者団に対し、西側諸国はウクライナおよびウクライナを支援する西側諸国から非難をそらす手段として、ISに責任を押し付けようとしているとした。

一方、ウクライナ国防省のブダノフ情報総局長は首都キーウ(キエフ)で開かれた会議で、ロシア当局が遅くとも2月半ば以降、大規模攻撃の準備について把握していたと指摘。現地メディアが同氏の発言を報じた。

ロシア当局が情報を把握しながら何もしなかったのは、攻撃の大きさを甘く見ていたか、ウクライナに責任を押し付けて高官を解任するためだとの見方を示した。

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