原油先物は上昇、需要改善の兆しや中東情勢緊迫化で
[北京 2日 ロイター] - アジア時間の原油先物は上昇。需要改善の兆しや中東情勢の緊迫化に支援されている。
0046GMT(日本時間午前9時46分)時点で、北海ブレント先物6月限は0.37ドル高の1バレル=87.79ドル。米WTI原油先物5月限は0.32ドル高の84.03ドル。
IGの市場アナリスト、トニー・シカモア氏は、米中の製造業データが予想を上回ったことが相場を支援しているとリサーチノートで指摘した。
中国国家統計局が先月末に発表した3月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は好不況の分かれ目である50を半年ぶりに上回り、昨年3月以来の高水準となった。
米供給管理協会(ISM)が1日発表した3月の製造業景気指数も、拡大を示す50を1年半ぶりに上回った。
これらの指標を受け、石油需要が増加するとの見方が高まった。
シカモア氏は米WTI原油先物が84.00ドルの抵抗線を突破すれば、90ドル台半ばまで上昇する可能性があるとの見方を示した。
WTI先物は前日、83.71ドルと昨年10月以来の高値を付けた。
中東では、シリアの首都ダマスカスのイラン大使館周辺に1日、イスラエル軍戦闘機によるものとみられる攻撃があった。イラン政府はこの攻撃で上級司令官3人を含む7人が死亡したと発表した。