Ben Blanchard

[台北 9日 ロイター] - 台湾国防部(国防省)は9日、毎年行っている軍事演習「漢光」について、今年は封鎖を破るために海上で「キル」ゾーンを設定し、中国が突如として定期演習を実際の攻撃に転換するとの想定の下でシミュレーションを行うと明らかにした。

シナリオ数が増えるとして、月内に実施する机上演習は例年の5日間から8日間に延長する。7月には実際に兵士を動員する演習を行う。

国防部によると、今回は中国が台湾周辺で行う演習が実戦に発展した場合の迅速な対応方法を訓練。また、中国の封鎖に対し、軍の各部門がどのように連携して対応するかも焦点という。

ウクライナ戦争のほか、今年はガザ戦争から学んだ教訓も取り入れる。この2つの紛争については特に心理戦と非対称作戦の活用に注目しているとした。

台湾の蔡英文総統は、中国よりも小規模な台湾の軍隊を機動的に運用して対抗する「非対称戦」という概念を提唱している。