厚生労働大臣は、令和6年2月21日付で、労働政策審議会に対し、「有機溶剤中毒予防規則等の一部を改正する省令案要綱」について諮問を行った。

 この諮問を受け、同審議会安全衛生分科会(分科会長 髙田礼子 聖マリアンナ医科大学予防医学教室主任教授)で審議が行われ、同日、同審議会から妥当であるとの答申があった。

 この改正は、個人ばく露測定※について、その測定精度を担保等するため、個人ばく露測定を行う者の要件を定める等の改正を行うもの。

 厚生労働省は、この答申を踏まえて省令の改正作業を進める。

※労働者の身体に装着した試料採取機器等を用いて行う方法により、労働者のばく露の程度(労働者の呼吸域における物質の濃度)を測定すること。

 省令改正案のポイントは以下の通り。

 法令で実施が義務付けられている個人ばく露測定※については、当該測定の①デザイン及びサンプリング、②サンプリング、③分析を、それぞれの区分に応じて定める要件に該当する者に行わせることを事業者に義務付ける。

 1の要件の中で修了が必要な講習を行う者を「登録個人ばく露測定講習機関」とし、当該機関の登録基準等を定める。

 公布日:令和6年3月下旬(予定)
  施行日:令和8年10月1日(2の一部規定は令和6年7月1日)

※有機溶剤中毒予防規則(昭和47年労働省令第36号)第28条の3の2第4項第1号等や特定化学物質障害予防規則(昭和47年労働省令第39号)第38条の21第2項及び第4項に基づく個人ばく露測定。

▼詳しくはこちらをご覧ください。

「有機溶剤中毒予防規則等の一部を改正する省令(案)」について労働政策審議会から妥当との答申がありました
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37976.html