「夕刻〜四の情景」(2017年)

 1枚の紙から生まれる息をのむほどの美しさ−。佐賀新聞創刊140周年を記念して「立体切り絵 SouMaの世界展」(佐賀新聞社主催)が7月4日から、佐賀市の佐賀県立美術館で始まる。6月4日から前売り券を販売する。

 江戸時代に流行した「紙切り」など古い歴史を持つ切り絵を、独自の技法により平面から解き放ち、複雑で繊細な立体切り絵を発表するSouMaさん(島根県在住)。ペットボトルやグラスと氷の作品などから注目が高まり、切り絵の新たな魅力を発信している。

 剝がし切りで紙の厚さまでコントロールして陰影を出す「僕らの街創り」(2020年)や、故郷・松江と宍道湖の夕景を表現した「夕刻〜四の情景」(2017年)など代表作から、未発表の最新作まで約100点を展示する。新作では、嬉野市塩田町鍋野の手すき和紙を用い、佐賀県をテーマにした作品も制作した。

 会期中には、SouMaさんが会場でギャラリートークやワークショップなども行う。佐賀新聞では第2、4火曜日付で作品紹介を連載している

 会期は8月4日まで。前売り券は佐賀新聞社(佐賀市天神)や佐賀新聞販売店などで販売する。一般800円、ペア券1400円。高校生以下は無料。問い合わせは佐賀新聞プランニング、電話0952(28)2151。特設サイトやX(旧ツイッター)でも情報発信をする。(原田隆博)