トロッコ列車・奥出雲おろち号の運行が昨秋終了したJR木次線で、替わりとなる観光列車「あめつち」の乗り入れが7日、始まった。停車駅では自治体関係者や地元住民が吹奏楽や太鼓の演奏でお出迎え。沿線の魅力を伝え、観光客や利用者増につながるよう期待した。

 米子駅を出発し宍道駅で木次線に乗り入れ、出雲横田駅に到着した後、折り返す。約10分間停車する途中の木次駅(雲南市木次町里方)では、150人が小旗を振り歓迎した。

 雲南吹奏楽団が「あめつちのテーマ」などを演奏。木次線利活用推進協議会会長の石飛厚志雲南市長は列車を見送った後、「周遊観光の促進につながるよう期待する。そのための受け入れ体制をつくりたい」と語った。

 あめつちは、山陰の海と空をイメージした青い車体が特徴的な2両編成で、定員59人。2018年から週末を中心に山陰線の鳥取|出雲市駅間を走ってきた。運行開始5周年を機に今春、運行区間を拡大した。

 9月までの運行計画では木次線への乗り入れは日、月曜日の計22日間。午前8時17分に米子駅を出発し同11時21分に出雲横田駅に到着。午後0時3分に出雲横田駅を出発し、午後3時27分に米子駅着。全席指定で米子|出雲横田駅間は片道2980円。20日には山陰線鳥取|城崎温泉駅間での運行も始まる。