福岡県柳川市などは、絶えてほしくない地元の絶品グルメ「絶メシ」を観光客誘致につなげようと、絶メシを提供する市内の飲食店が一目でわかる周遊マップを作りました。市観光課の担当者は「絶メシを目当てに市外から訪れ、柳川の魅力を知ってもらう機会につなげたい」と期待しています。

地元で愛されている味

 絶メシの取り組みは2017年に群馬県高崎市で始まりました。柳川市では、市や西日本鉄道などが連携する観光推進事業の一環として18年からスタートし、これからも守り続けたい”郷土の味”を認定してリストに載せています。

 条件は、▽地元で愛されている▽家族や少人数で経営▽30年以上続いている▽この店でしか味わえないものがある――など。これまでに17店舗を認定し、「絶メシリスト」のサイトなどで紹介しています。うち5店が閉店しましたが、純喫茶「ゴンシャン」と「まよい焼き でんちゃん」の2店は新しいオーナーに引き継がれました。

 絶メシを食べられる店の情報について、「携帯して、まちを歩けるものが欲しい」といった声が寄せられていたことから、周遊マップを作ることにしました。マップは見やすいA3判で、折り畳むとコンパクトなサイズになります。

全14店を一覧で紹介

 マップの表面は、絶メシ店の主人らや名物メニューの写真を中央部に配置し、各店の親しみやすさが伝わるようにしました。また、「レストラン辰己屋」のエビバーグセット、「喜よし食堂」のちゃんぽん、「幸楽」のカツ丼など”6選”を「作り置きは一切なし!洋食のスターたちが待ち受ける」「客の8割が注文!決め手は2度炊きの和風だし」といったキャッチコピーとともに紹介しています。

 裏面は、市内の地図に各店舗の場所を落とし込みました。営業中の全14店舗(事業承継した2店舗含む)を一覧にして、名物メニューの写真と紹介文を掲載し、営業時間や定休日、電話番号などの情報をまとめています。

 マップに付けたQRコードから、絶メシリストのサイトでより詳しい情報も確認できます。マップは3000部を作成し、市役所柳川庁舎と市観光協会で配布しています。今後、西鉄の駅などにも置く予定です。