静岡県藤枝市出身の長谷部誠選手が4月17日、今シーズン限りでの現役引退を発表しました。日本のサッカー界をリードしてきた「キャプテン」の決断に多くの労いの声が寄せられています。

<長谷部誠選手>
「(引退は)奇妙な感覚です。だからうまく説明できませんが、後悔はしていません」

サッカードイツ1部リーグフランクフルトに所属する長谷部誠選手は4月17日現地で記者会見を開き、今シーズン限りで現役を引退すると発表しました。

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長谷部選手はサッカーのまち・藤枝市出身。藤枝東高校を卒業後、浦和レッズに入団し頭角を現します。2008年、活躍の場をドイツに移すとリーグ優勝を果たすなどブレイク。ドイツ1部リーグでアジア人最多となる383試合に出場しています。日本代表でもキャプテンとして歴代最多の81試合に出場、ワールドカップも3大会連続で出場するなど日本のサッカー界を牽引してきました。

ドイツ・フランクフルトでチームメイトとして共にプレーした乾貴士選手です。

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<乾貴士選手>
「フランクフルトのときは『お兄ちゃん』って感じだった。代表ではキャプテンとしてW杯でプレーしたときは本当に頼もしかったですし、一緒にやっているのがすごく楽しかった。お疲れ様としか言えないですけど、これから指導者になっていくみたいなので、ぜひヨーロッパで指導者、頑張ってもらいたいと思います」

地元・静岡県藤枝市では労いの声が聞かれました。

<藤枝市民>
「びっくりしました。長い間、藤枝東高校から世界でも活躍してすごい。感謝でいっぱいです、よくやってくれました」

<藤枝市民>
「中山雅史選手、名波選手に次ぐ、藤枝の誇りだと思います。試合が見られなくなってしまうのがとても寂しい」

高校時代の恩師、服部康雄さんです。

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<服部康雄さん>
「引退を決めましたと、悩んでいるんじゃなくて『決めました』と電話をもらった。(入学当初は)その他大勢の中の一選手。日本代表になったり、キャプテンを務めたり、W杯に3回も出る選手になるとは私自身1%も考えていなかった。あそこまで輝けたのは継続して常に100%でやれたからこそ。誰にも(長谷部誠になれる)チャンスがあると思う」

長谷部選手が私たちに教えてくれたのは継続することの大切さ。これからも静岡の、そして日本サッカー界の先頭に立ち続けます。

長谷部選手は自身のSNSで「いまは今シーズンを最後まで楽しみ、しっかりとやりきりたい」とつづっています。