全国の自治体から自分の意思で応援したいところを選び、寄附という形でエールを贈る「ふるさと納税」。各地の産業や名物など趣向を凝らした返礼品も魅力ですが、近年は「モノ」ではなく「コト=体験」のお礼品にも注目が集まっています。そこで今回は、お城にまつわるユニークな体験ができるふるさと納税プランをご紹介します。

ふるさと納税とは?
ふるさと納税とは、自分が生まれ育った故郷、お世話になった地域など、自分が選んだ地域の自治体を、寄附(ふるさと納税)を通して応援する制度。各自治体がホームページ等で公開している寄付金への理念や使い道を検討し、応援したい納税先を選んで手続きを行います。

通常の自治体への寄附と違うのは、寄附金(ふるさと納税)のうち2,000円を超える部分について原則として全額が控除の対象になること(一定の上限あり)。例えば1万円のふるさと納税を行った場合、2,000円を超える8,000円が所得税と住民税から控除されるのです(ちなみに、控除を受けるには原則としてふるさと納税を行った翌年に確定申告が必要なので、忘れずに!)

ふるさと納税のもう一つの魅力は、寄附への感謝として自治体から贈られる返礼品。地域の名産品や観光資源を活かした品が多種多彩に用意されていて、自分が欲しい返礼品で納税先を選ぶ人も。詳しくは、総務省のふるさと納税ポータルサイトをチェック!

今注目の「体験型」返礼品とは?
近年は、消費行動として「モノ消費」(商品やサービスを所有すること)よりも「コト消費」(商品やサービスを購入することで得られる体験)に価値が見出されています。その影響はふるさと納税の返礼品にも及んでいて、地域の魅力をダイレクトに感じられるイベントやツアーに参加できる「体験型」返礼品が注目を集めているのです。

お城がある全国の自治体でも、こうした体験型返礼品を取り入れているところがあります。具体的に見ていきましょう!

■天下普請の篠山城大書院を貸し切り!1泊2日の「御成体験」(兵庫県丹波篠山市)
徳川家康の命によって西国諸大名が築き、日本100名城にも選ばれている篠山城。政務の場所として中核の役割を果たしていた大書院が平成12年(2000)に復元され、かつての姿を取り戻しました。兵庫県丹波篠山市ではなんとその大書院を貸し切り状態にして“殿様気分”を味わえる返礼品プランがあるのです。その名も「篠山城大書院貸切で殿様御成体験/殿様御膳!フルアテンドで城下町を満喫するラグジュアリーステイ」。

この返礼品プランは大人2名1組で参加できる、1日1組限定の1泊2日ツアー。江戸時代に藩主が大名をもてなした記録を基に作った「饗応料理」を大書院で味わったり、天守台に設けられた野外バーラウンジで夜空を眺めながらカクテルを楽しんだり、お城好きにとって最上級のおもてなしが待っています(宿泊は篠山城下町ホテルNIPPONIAのスイートルームで)。さらに2日目には丹波焼の陶芸体験なども用意され、丹波篠山だから味わえる贅沢な2日間といえます。