鎌田大地が所属するラツィオは、マウリツィオ・サッリ前監督が辞任し、イゴール・トゥドール新体制となった。これにより、出場機会に恵まれていなかった鎌田の状況が好転するか注目されている。

 今季の鎌田は開幕直後こそスタメンだったが、その後は「チームバランス」(サッリ)のためにベンチスタートに定着。絶対的な司令塔であるルイス・アルベルトの控えとなり、10番とのポジション争いを強いられた。結果、思うように出場機会を得られないままシーズン終盤を迎えている。

 ただ、選手としての鎌田の評価が悪かったわけではない。むしろ、フランクフルトでの実績から、その力を発揮できていないとの見方も少なくなかった。当然、指揮官が代わったことで、鎌田の「ブレイク」を期待する向きもあるだろう。

 しかし、元イタリア代表MFのアレッシオ・タッキナルディは、『Quelli della Libertà』で鎌田とルイス・アルベルトの共存について問われると、「日本人選手は悪くない」と話している。

「だが、ルイス・アルベルトはトータルな選手だ。サッリは彼に守備の任務も求めた。彼に足りなかったのはGKをすることくらいだった。彼は典型的な攻撃の選手だ」
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 それでも、トゥードル就任が鎌田の後押しとなることが期待されるのは変わらない。現地メディアによると、練習初日から3−4−1−2システムを試しており、チーム内の序列は「白紙」になったとも言われている。

 また、システム変更の場合、鎌田とルイス・アルベルトはポジションを争わなくなるかもしれない。報道によれば、練習で鎌田はボランチ、ルイス・アルベルトは2列目でプレーしているという。

 いずれにしても、トゥードル新体制がどのような布陣で初戦に臨むのか注目だ。ラツィオは3月30日のセリエA次節、そして4月2日のコッパ・イタリア準決勝第1レグと、2試合続けてユベントスと対戦する。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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