サポーターに愛されるのが、必ずしもタイトルをもたらした選手だけとは限らない。

 4月8日に行われたセリエA第31節で、インテルはウディネーゼに敵地で2−1と逆転勝利した。残り7試合で2位ミランとの14ポイント差をキープ。いよいよ通算20回目の優勝が見えてきた。

 インテルは2021年にもスクデット獲得(セリエA優勝)を果たしており、シモーネ・インザーギ現監督の下では、コッパ・イタリアやスーペルコッパを次々に獲得。昨季はチャンピオンズリーグでも準優勝している。

 だが、2010年にジョゼ・モウリーニョの下で3冠を達成してから、インテルはしばらく厳しい時代を経験した。インテル専門サイト『Io Tifo Inter』は8日、その苦しい時期に奮闘し、ファンに愛された選手として3人の名をあげている。ロドリゴ・パラシオ、フレディ・グアリン、そして長友佑都だ。

 同メディアは「インテルで何かしらの勝利を手にするのにふさわしかったはずの、『君たちはタイミングを誤っただけで、正しいチームにいたんだ』とため息をついてしまうような選手たち」と評した。
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 2011年1月から7年にわたって在籍し、200試合以上の公式戦に出場した長友について、Io Tifo Interは「その好感ぶりで多くのインテルファンの心を掴んだもうひとりの選手がユウト・ナガトモだ」と伝えている。

「感じの良さだけではない。もちろん、フェデリコ・ディマルコでもカルロス・アウグストでもないのは確かだが、リスペクトに値するSBだった。4バックにおける真の砦、ピッチ外では多くにとっての仲間・友人だった。決して外れたことを言わず、2018年にも『インテルのことは心に残っている』と口にした」

「選手たちはいなくなり、インテルは残る。だが、何も勝ち取っていなくてもふさわしかった選手たちはいるし、逆に勝利を手にしても十分にふさわしくなかった選手たちもいる。これらの選手たちは、そのインテリズムで際立っている」

長友がインテルで手にしたトロフィーは、加入シーズンのコッパ・イタリアだけだ。それでも、イタリアの名門で確かな足跡を残したことは間違いない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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