4月14日、エミレーツスタジアムで開催されたプレミアリーグ第33節、アーセナル対アストン・ビラを取材した。

 アーセナルは前節終了時点で、勝点71で並ぶ2位のリバプールを得失点差で上回り、首位に立っていた。今回のアストン・ビラ戦の前には、1ポイント差で3位のマンチェスター・シティがルートンに5−1で快勝し、暫定で首位に浮上。リバプールはクリスタル・パレスに0−1で敗れた。アーセナルは勝たなければシティに首位の座を明け渡すことになる。

 しかしアストン・ビラは手強い相手だ。今季は充実したシーズンを送っており、4位につけている。アーセナルは敵地での前回対戦では0−1で敗れている。そして、前線には今季ここまで18ゴールを挙げているエースのオリー・ワトキンスがいる。得点力が高く、とても危険な存在だ。

 前半は、アーセナルは多くのチャンスを作っていたものの、40分のレアンドロ・トロサールの明確な決定機を除けば、それほど脅威には見えなかった。また、少し疲れているように見えた。彼らは火曜日にチャンピオンズリーグでバイエルンとの熱戦を演じていた。さらに最近は連戦続きで疲労がたまっていたのかもしれない。

 一方のアストン・ビラも、木曜日にヨーロッパカンファレンスリーグ戦っているが、彼らの動きにはキレがあるように見えた。
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 後半に入り、スコアレスで迎えた67分、ベン・ホワイトに代わって冨安健洋が右サイドバックに入った。相手の左ウイング、ニコロ・ザニオーロにホワイトが苦戦していたため、冨安で守備を固めて脅威を減らすために投入されたのだろう。

 しかし84分、レオン・ベイリーに先制弾を許すと、その3分後にはワトキンスにアーセナルファンを沈黙させるゴールを決められ、0−2で敗れた。

 おそらく、アーセナルの選手たちは、自分たちがタイトルを獲得できるかを考えすぎている。それが彼らにプレッシャーを与え、勢いを失っているのかもしれない。

 アストン・ビラのファンたちは、「アーセナルは何も勝ちとれない」と歌っていたが、この試合に関しては、彼らが正しかったかもしれない。

 プレミアリーグは最後の最後まで何が起こるかわからない。幸運なのは、あと6試合残っているということだ。

文●スティーブ・マッケンジー(サッカーダイジェスト・ヨーロッパ)

著者プロフィール
スティーブ・マッケンジー/1968年6月7日、ロンドン生まれ。ウェストハムとサウサンプトンのユースでプレー経験がある。とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からのサポーター。スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝した。現在はエディターとして幅広く活動。05年には『サッカーダイジェスト』の英語版を英国で出版した。

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