韓国と同組となったU-23日本代表の初戦は、西尾隆矢の愚かなレットカードのせいで1−0の辛勝に終わった。

 17分という早い時間帯から10人になったが、GK小久保玲央ブライアンの活躍、形を崩さない守備と、経験値で中国の攻撃を耐え凌いだ。

 混乱の中、前半を無失点で終えられたのが大きかったし、後半に入ってからも5バック気味になりながら、高い集中力を発揮してクリーンシートに成功したのはさすがだった。

 こういった大会では、何が起きるか分からない。一人少なくても勝つべき試合でしっかりと勝点を取るのが重要で、トーナメントで結果を残すには必須の能力だ。

 1月のアジアカップで、森保一監督率いる日本代表は、GKのミスが自分たちの首を絞めていた。その日本が今度はGKに救われるとは。なかなか興味深い事実だった。

 その守護神・小久保のシュートストップ能力は凄まじかった。ただ、ボールをキャッチする度にうつ伏せになって時間を稼いでいたのは、いい印象ではなかった。一人少なかったので気持ちは分かるが...。
 
 その小久保以上に評価したいのが開始8分に先制ゴールを決めた松木だ。ファイナルサードでスペースを利用する動きとパスが目立った。フリーキックの能力も高く、細谷真大らCFとの連係も良かった。

 逆に最もひどかった選手は、もう言うまでもないだろう。レッドカードを食らった西尾の行為は本当に愚かだった。この退場がなければ、3−0以上の楽勝だったと思う。
【動画】西尾隆矢がまさかの一発レッド
 韓国目線でみると、狭いところでチャンスを作れる松木がやはり危険だ。細谷のような選手は、フィジカル能力の高い韓国のDFは比較的対応しやすい。だが、松木が絡む攻撃は危険だ。自らスペースを作るし、周りとの素早いコンビネーションでボックス内に入る。

 また、日本はプレスが速いので、ビルドアップ時にGKから6番(アンカー)への配給を狙われると、韓国としては危ないかもしれない。

文●ホン・ジェミン(フリーランス)

【著者プロフィール】
英サッカー専門誌『Four Four Two』韓国版の編集長など経てフリーに。2024年のアジアカップでは日本戦も全試合取材。韓国代表ファン・ヒチャンの自宅で独占インタビューを行なうなど選手の信頼も得ている。

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