2024年5月19日、FC東京が味の素スタジアムで横浜F・マリノスを迎え撃つ。ACL制覇に向けここで弾みをつけたい横浜から白星を掴むのはそう簡単ではないが、J1リーグの上位陣に食らいつく意味でも勝利は必須だろう。

 FC東京は今季J1リーグの14試合を消化して6勝4分4敗の5位。首位のヴィッセル神戸とは勝点7差で、これ以上は離されたくない。勝点3獲得を目指すうえで最大の鍵となるのは、攻撃陣の出来だ。

 ここまでの総得点25は今季J1リーグ最多で、必然的にオフェンスの選手、ディエゴ・オリヴェイラ、仲川輝人、荒木遼太郎、俵積田晃太、安斎颯馬らに期待がかかる。なかでも注目は、前節の名古屋グランパス戦(結果は1-3)でゴールを決めた荒木だ。パリ五輪代表のメンバー入りに向けてもモチベーションを高めているアタッカーは、今季J1リーグの7試合で6得点。ここぞという場面で決定的な仕事をしている。

 今季J1での総失点が「23」(20チーム中ワースト5番目)と、守備は安定していない。こうした側面もあるだけに、やはり横浜撃破の鍵となるのはオフェンスとなる。
 
 今季のFC東京は、ピーター・クラモフスキー監督の下で縦に速い攻撃に磨きがかかった印象だ。松木玖生、小泉慶、高宇洋らゲームコントロールを担う選手たちから意図的かつ効果的な縦パスが前線に入るようになり、白井康介、長友佑都、バングーナガンデバングーナガンデ佳史扶など左右のサイドバックもそのパスを受けて重厚感のある攻撃を演出する。

 スピーディかつダイナミックな仕掛けや崩しで、横浜の守備網を打ち破れるか。個の力が重要になる最終局面では、閃きと技術を持ち合わせた荒木のパフォーマンスが大きなポイントになりそうだ。創造性豊かなプレーで、スタジアムに詰めかけたファン・サポーターに歓喜をもたらしたい。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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