サン・ロレンソに所属するU−20アルゼンチン代表DFアグスティン・ジャイを巡る争奪戦が、今夏に勃発するだろう。27日、スペイン紙『マルカ』が報じている。


「僕の背後に欧州の有力クラブがいることは把握しているけど、6月30日まではサン・ロレンソのことしか考えるつもりはない」と語ったのは、今夏の移籍市場における“主役”のひとりとして目されるアグスティン・ジャイだ。国内屈指の名門サン・ロレンソで弱冠20歳ながら主力に定着し、公式戦通算76試合に出場している他、昨年のU−20ワールドカップにもU−20アルゼンチン代表の主将としてプレー。南米で最も有望な右サイドバック(ウィングバック)という箔を付け、欧州上陸を間近に控えている。


 そんな同選手に対して、かねてより関心を寄せているのがアトレティコ・マドリードだ。『マルカ』によると、昨夏に右サイドバックの補強を検討していた中、アンドレア・ベルタSD(スポーツディレクター)がアグスティン・ジャイを獲得候補に挙げたという。交渉には乗り出さなかったものの、それ以降も動向を追い続けていたと報じた。


 ただ、9カ月前とは状況が大きく異なり始めている。アグスティン・ジャイに向けられる熱視線が、日を追うごとに増加していったからだ。『マルカ』は、ラ・リーガからグラナダが、セリエAからラツィオ、ミラン、ジェノア、アタランタ、ボローニャが、リーグ・アンからはマルセイユとレンヌがドアをノックしていると指摘。さらに、ポルトガルのベンフィカや、はたまたサウジアラビア方面のクラブも獲得を夢見ていると併せて伝えている。


 今夏の移籍市場が開くまでまだ数カ月、サン・ロレンソで“洗礼”を受けたアグスティン・ジャイに対する関心は、さらに増すことが予想される。アルゼンチン期待の右サイドバックを巡る争奪戦は必然だろう。