セリエA第31節が8日に行われ、ウディネーゼとインテルが対戦した。


 前節終了時点で2位ミランに「14」ポイント差の首位に付け、3シーズンぶりのスクデット獲得へ猛進しているインテル。リーグ戦では昨年9月の第6節でサッスオーロに敗れて以来、24試合無敗を維持しており、驚異的なペースで勝ち点を積み重ねている。今節はここ2試合勝利がない15位ウディネーゼの本拠地に乗り込んでの一戦。シモーネ・インザーギ監督は、ラウタロ・マルティネスやニコロ・バレッラら主力を順当に先発起用した。


 序盤からインテルがボール保持率を高め、試合の主導権を握る。7分にフェデリコ・ディマルコのFKにラウタロが頭で合わせてゴールに迫ると、21分には前線でのボール奪取を起点にヘンリク・ムヒタリアン、マルクス・テュラムと繋ぎ、ハカン・チャルハノールがボックス手前から狙い澄ましたミドルシュートを放つ。しかし、右足から放たれたキックは惜しくも枠の右へ外れた。


 30分、中盤を突破したムヒタリアンがボックス内左へ送り、これを収めたラウタロが中央へグラウンダーで折り返す。走り込んだチャルハノールがダイレクトで合わせたが、強烈なシュートは相手GKの好セーブに阻まれた。我慢の時間が続いていたウディネーゼは40分、ハセイン・カマラのパスカットからカウンターを発動すると、ラザール・サマルジッチがボックス右角付近から左足で狙う。DFに当たったボールがそのままゴールへ吸い込まれ、先制に成功した。


 リードを許したインテルは42分、左を駆け上がったディマルコの鋭いクロスにラウタロがダイビングヘッドで合わせるも、再びGKマドゥカ・オコエが好セーブ。後半開始早々の48分にはディマルコのFKからカルロス・アウグストがネットを揺らしたが、オフサイドの判定で得点は認められなかった。それでも53分、ディマルコからの浮き玉を競り合ったテュラムがGKオコエと接触しPKを獲得すると、これをチャルハノールが冷静に沈め、試合を振り出しに戻す。


 その後は逆転を狙うインテルが攻勢を強めるも、ラストパスやフィニッシュの精度を欠き、ゴールを奪えぬまま最終盤を迎える。このまま試合終了かと思われた90+5分、ボックス手前中央でマルコ・アルナウトヴィッチのポストプレーを受けたラウタロが右足を一閃。低い弾道のシュートは右ポストを叩くも、こぼれ球にいち早く反応した途中出場のダヴィデ・フラッテージがネットを揺らし、土壇場で試合をひっくり返した。


 試合はこのまま1−2で終了し、25戦無敗としたインテルが勝ち点を「82」まで伸ばした。なお、データサイト『Opta』によると、セリエA第31節終了時点で勝ち点「82」以上を獲得したのは、2018−19シーズンのユヴェントス(勝ち点「84」)に次いで今シーズンのインテルが史上2チーム目とのことだ。次節は14日に行われ、ウディネーゼはローマと、インテルはカリアリといずれもホームで対戦する。


【スコア】

ウディネーゼ 1−2 インテル


【得点者】

1−0 40分 ラザール・サマルジッチ(ウディネーゼ)

1−1 55分 ハカン・チャルハノール(PK /インテル)

1−2 90+5分 ダヴィデ・フラッテージ(インテル)



【動画】フラッテージが大仕事! インテルが土壇場の得点でウディネーゼ下す