チェルシーが、パルメイラスに所属するU−17ブラジル代表FWエステヴァン・ウィリアンの獲得を狙っているようだ。8日、イギリス紙『イブニング・スタンダード』や同紙『ガーディアン』、移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏などが伝えている。


 2007年4月24日生まれで現在17歳のエステヴァンは、左利きの右ウインガー。そのプレースタイルがアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(インテル・マイアミ)と似ていることから、“メッシーニョ”の愛称で親しまれている。2023年12月にはトップチームデビューも果たし、ここまで公式戦14試合出場で3ゴール1アシストを記録している。


 U−17ブラジル代表として5試合に出場して3ゴール3アシストを記録しているエステヴァンは、FIFA(国際サッカー連盟)の規定で18歳の誕生日を過ぎた後にヨーロッパへの移籍が可能となるが、バルセロナやレアル・マドリード、アーセナルなど欧州のビッグクラブから関心を寄せられていることが明らかになっている。


 そんななか、ロマーノ氏によると、チェルシーがエステヴァンと個人的な条件で口頭合意に達したという。現時点でクラブ間では何も決まっていることはないが、チェルシーが同選手の獲得に向けて一歩近づいたことを伝えている。


 なお、エステヴァンの契約には5500万ユーロ(約92億円)の契約解除条項が付随しているものの、チェルシーは一括でこれを支払うことを避けようとしている模様。最初のオファーとしては3200万ユーロ(約53億円)の移籍金に、同選手のパフォーマンスに基づいて最大2500万ユーロ(約42億円)の追加オプションが付随するオファーを提案しているものと見られており、今後の動向には注目が集まっている。


 レアル・マドリード加入が内定しているパルメイラスのブラジル代表FWエンドリッキの争奪戦には敗れたチェルシー。エステヴァンの獲得には自信を持っているようだが、果たして“メッシーニョ”と呼ばれる新星を獲得することができるのだろうか。