2024年2月3日(土)より歌舞伎座にて、十八世中村勘三郎十三回忌追善『猿若祭二月大歌舞伎』が上演されている。この度、十八世中村勘三郎十三回忌追善特別ポスターのチャリティー販売が決定した。

時代物から世話物、新歌舞伎に新作歌舞伎、舞踊に至るまで、幅広い役々に当り役を持ち、多くの人々を魅了し続けた、十八世中村勘三郎。この度の十三回忌追善では、勘三郎の長男・勘九郎、次男・七之助をはじめとしたゆかりの出演者と演目が揃い、名優を偲ぶ。

寛永元(1624)年に初代猿若(中村)勘三郎が猿若座(後の中村座)の櫓をあげ、江戸で初めて歌舞伎興行を創始したことを記念して始まった「猿若祭」。江戸歌舞伎の発祥から400年の時を経て、十八世勘三郎の十三回忌追善が行われる奇跡的な巡りあわせとなっている。

昼の部では、十八世勘三郎が襲名披露をはじめ数々の名演を魅せた当り役の『籠釣瓶花街酔醒』佐野次郎左衛門を勘九郎、女方の大役・兵庫屋八ツ橋を七之助がそれぞれ初役で勤め、初日以来、緊迫感のある熱い舞台を魅せている。『新版歌祭文 野崎村』では十八世勘三郎の部屋子である中村鶴松がお光を初役で勤めている。夜の部では、初代勘三郎が江戸で芝居小屋建立を幕府に認められるまでを描いた中村屋ゆかりの舞踊劇『猿若江戸の初櫓』の猿若を十八世勘三郎の孫で勘九郎長男・中村勘太郎が初役で勤め、12歳とは思えぬ堂々とした舞台姿と軽快さ溢れる動きで観客を魅了し喝采を浴びている。十七世勘三郎と十八世勘三郎の伝説的な競演以来、中村屋を語る上で欠かすことができない舞踊の大曲『連獅子』を今回は勘九郎の親獅子で、仔獅子には10歳となる勘九郎次男・中村長三郎が初めて挑み、躍動感ある舞台姿を魅せている。

現在、歌舞伎座では、年明けに発生した「令和6年能登半島地震」の募金箱をロビーに設置し、引き続き、災害義援金の募金活動を行っている。さらにこの度、十八世中村勘三郎の月命日となる本日5日(命日は12月5日)より、「令和6年能登半島地震 義援金」として、十八世中村勘三郎十三回忌追善特別ポスターのチャリティー販売を行うことが決定。

この特別ポスターは、「うちの座付カメラマン!」と十八世勘三郎が公言するほど、中村屋と親交が深かった篠山紀信さんが昨年12月17、21日の二日間にわたり撮影したスチール写真をデザインした一枚。

背景には中村屋の座紋である角切銀杏がデザインされ、十八世中村勘三郎の熱き魂を継承する、勘九郎、七之助、勘太郎、長三郎、鶴松の5名の扮装写真が並ぶ、想いの詰まった特別ポスターだ。

価格は税込で、B1サイズを「勘三郎(36)」から3,600円、B2サイズを「十八代目(18)」から1,800円で販売する。なお、売上は全て義援金として日本赤十字社に寄付される。