2024年4月に開講する演劇の学び場『コクーン アクターズ スタジオ』(主催:Bunkamura)では、Bunkamuraシアターコクーン芸術監督の松尾スズキをはじめとした7名の常任講師によるレッスンの他に、豪華なゲスト講師を迎えた多彩なジャンルの「特別ワークショップ」を行う。この度、全講師が決定した。

すでにゲスト講師として井上芳雄、鵜山仁、黒田育世、茂山逸平、友枝雄人の5名が発表されているが、さらに3名のゲスト講師が決定。

新たに決定したのは、キングオブコント 2013のチャンピオンであり、芸人の枠にとらわれず舞台の作・演出や漫画家としても活躍中の劇団かもめんたる主宰の岩崎う大。映画監督デビュー作である『モテキ』にて日本アカデミー賞を受賞、シアターコクーンでは『マシーン日記』(2021年/作・松尾スズキ)の演出を務めるなど、映像・舞台など多くの話題作を手掛けてきた大根仁。数々の映画・テレビ・舞台などで殺陣やアクションの指導を行ってきたJAE(ジャパンアクションエンタープライズ)から活躍中の現役アクションディレクターに指導してもらう。

「特別ワークショップ」では、総勢8名のバラエティ豊かなゲスト講師より、俳優として様々な現場役立つスキルを学ぶ。

『コクーン アクターズ スタジオ』は、いよいよ2024年4月1日開講となる。常任講師およびゲスト講師による授業レポートなども随時公開予定。また、2025年3月には、第1期生による有観客の発表公演をシアターコクーンにて実施予定。今後の動向について注目しよう。

特別ワークショップ ゲスト講師  プロフィール

(追加発表・五十音順)

■岩崎う大
かもめんたるとしてキングオブコント 2013で優勝。劇団かもめんたるを主宰し、作・演出を務める。劇団かもめんたる第8回公演『GOOD PETS FOR THE GOD』にて、第64回岸田國士戯曲賞にノミネートされ一躍演劇界にて脚光を浴びる、第9回公演『君とならどんな夕暮れも怖くない』にて、第65回岸田國士戯曲賞に2年連続ノミネートされる。
近年の主な脚本・演出作品に、『ゾンビいまさら』(24)、『S.ストーリーズ Vol.2』(23)、『奇事故』(23)、『S.ストーリーズ』(22)、『スルメが丘は花の匂い』(22)など。著書に『ピンクスカイ』『偽りなきコントの世界』、漫画作品に『マイデリケートゾーン』がある。

■大根仁
1968年生まれ。テレビドラマ『モテキ』『共演 NG』『エルピス–希望、あるいは災い–』などの話題作を数多く手掛ける。2011年に劇場版『モテキ』で映画監督デビュー。その他の作品に『バクマン。』『SCOOP!』『SUNNY 強い気持ち・強い愛』など多数。 2019年に外部演出家として初めてNHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』に参加。『モテキ』で第35回日本アカデミー賞話題賞 作品部門、『バクマン。』で第 39 回日本アカデミー賞優秀監督賞、第25回日本映画批評家大賞監督賞、『エルピス–希望、あるいは災い–』で第60回ギャラクシー賞テレ
ビ部門 大賞など多くの賞を受賞。2023 年に自身初の3DCGアニメーション作品『しん次元!クレヨンしんちゃん THE MOVIE 超能力大決戦 〜とべとべ手巻き寿司〜』の脚本・監督を手掛け、シリーズ最高の大ヒットとなる。2024年には最新作ドラマ『地面師たち』(Netflix シリーズ)の配信を控えている。

■JAE(ジャパンアクションエンタープライズ)
1970年の創業。千葉真一が、世界で通用するアクションスター・スタントマンを育成・輩出するために創設したジャパンアクションクラブを母体とする組織。金田治が代表を務め、日本のアクション・スタントのパイオニアである俳優・スタントマンが所属『仮面ライダーシリーズ』や『スーパー戦隊シリーズ』などにも数多く参加。アクション俳優・スタントマンの育成、マネジメントのみならず、映像、演劇、各種イベントの企画、構成、演出も手掛け、積極的なプロモーションも行っている。アクションディレクターとして、諸鍛冶裕太・宮崎剛・青木哲也・高木英一・おぐらとしひろ・渡辺淳・六本木康弘・藤井祐伍・中村健太(京都)が在籍し、シアターコクーンでも数々の作品のアクション指導を手掛けている。

(第一弾発表・五十音順)

■井上芳雄
福岡県出身。東京藝術大学音楽学部声楽科在学中の 2000 年にミュージカル『エリザベート』皇太子ルドルフ役で鮮烈なデビューを果たす。以降、高い歌唱力と存在感で数々のミュージカルや舞台を中心に活躍。コンサートの開催、音楽・バラエティ番組への出演他、近年ではMCを務めるなど活動の場を広げている。TBSラジオ『井上芳雄 by MYSELF』(毎週日曜)、BS-TBS『美しい日本に出会う旅』(毎週水曜)、NHK 総合『はやウタ』(司会)、日本テレビ系『行列のできる相談所』(MC)、WOWOW「生放送!井上芳雄ミュージカルアワー『芳雄のミュー』」(司会)放送中。2023年3月、初のオリジナル・アルバム『Greenville』を発売。

■鵜山仁
1953年、奈良県生まれ。慶應義塾大学文学部フランス文学科卒業、舞台芸術学院を経て文学座附属演劇研究所に入所。現在、文学座演出部所属。2007年9月から2010年8月まで新国立劇場の第4代演劇芸術監督を務める。1989年に芸術選奨文部大臣新人賞、2002年に紀伊國屋演劇賞、2004年、10年、16年に読売演劇大賞・最優秀演出家賞。2010年に芸術選奨文部科学大臣賞、20年に紫綬褒章、21年に毎日芸術賞を受賞。主な演出作品に『グリークス』(文学座)、『父と暮せば』(こまつ座)、『ヘンリー六世』『リチャード三世』『ヘンリー四世』『ヘンリー五世』『リチャード二世』(新国立劇場)など。最近の作品に『夏の夜の夢』(文学座)、『尺には尺を』・『終わりよければすべてよし』(新国立劇場)、『連鎖街のひとびと』(こまつ座)、『二階の女』(NLT)等がある。

■黒田育世
6歳よりクラシックバレエを始め、1997年渡英、コンテンポラリーダンスを学ぶ。2002年自身が主宰を努めるダンスカンパニーBATIKを設立。バレエテクニックを基礎に、身体を極限まで追いつめる過激でダイナミックな振付は、踊りが持つ本来的な衝動と結びつき、ジャンルを超えて支持されている。国内外での活動に加え、ベネツィア・ビ エンナーレ、サラゴサ万博、SIFAなど海外フェスティバルからの招聘も多数。またアヴィニョン演劇祭のオープニング作品にダンサーとしても出演。金森穣率いるNoism05、飴屋法水、古川日出男、笠井叡、野田秀樹、串田和美など様々なアーティストとのクリエーションも多い。第9回日本ダンスフォーラム賞(15)、第4回日本ダンスフォーラム賞(10)、舞踊批評家協会賞(06)を受賞。近年の主な振付作は、『YSee』『波と暮らして』『ラストパイ』(23)、『ウエンディ&ピーターパン』(21)、『民衆の敵』(18)、『アメリ』(17)、『るつぼ』(16)など。

■茂山逸平
4歳の時『業平餅』の童にて初舞台。その後『千歳』『三番三』『釣狐』を披く。1994年に、宗彦、茂と「花形狂言少年隊」を結成し活躍。また 2000 年より心・技・体、教育的古典狂言推進準備研修錬磨の会=「TOPPA!」を千三郎、正邦(現 千五郎)、宗彦、茂、童司と共に主催し、活動。スペイン等の海外公演にも参加。その一方で、東映映画『将軍家光の乱心・激突』の竹千代役で出演。NHK連続テレビ小説『京、ふたり』『オードリー』『ごちそうさん』他、舞台・CMと数々出演。企画製作そして出演までを自分たちでおこなう「Cutting Edge KYOGEN」を通し、狂言の魅力を存分に味わっていただき、自らの芸を磨くことを目的として活動。2009年より日本舞踊、尾上流家元三代目尾上菊之丞と『逸青会』を、落語家三代目桂春蝶と『春蝶・逸平の一緒に遊びま SHOW!』を主催。その他新国立劇場『てのひらのこびと』等現代劇に出演。

■友枝雄人
シテ方喜多流能楽師。1967年生まれ。故友枝喜久夫の孫、友枝昭世の養子。故喜多実、友枝昭世に師事。重要無形文化財総合指定保持者。3歳で初舞台『鞍馬天狗』花見。10歳で初シテ『経政』。1994年『猩々乱』、2002年『道成寺』、2005年『石橋 赤獅子』、2010年『翁』、2011年『望月』、2021年『石橋 一人獅子』を披く。五蘊会主宰。2009年小学館白洲賞受賞。慶應義塾大学経済学部卒業。公益財団法人能楽協会会員。