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第35回(最終回):フェアウェイウッドをクリーンヒットするコツ

ゴルフ好きのタレント・雪平莉左さんが、アマチュアゴルファーを代表してレッスンを受ける連載もいよいよ最終回。雪平さんと関浩太郎コーチのラウンド対決はロングホールの第2打地点。フェアウェイウッドでのショットでもしっかりミートして飛ばしたいところですが、ここでミスしないための方法を教えてもらいました。


雪平莉左さんがレッスンを受けてファウェイウッドも上達! photo by Sano Takashi

【動画】↓↓↓ 雪平さんと関コーチの対決の結果は?

【クラブを目標に向かって振るとミスが出る】

関浩太郎(以下関コーチ) 第1打はもうめちゃくちゃいいショットで、飛距離も出てフェアウェイど真ん中です。

雪平莉左(以下雪平) はい!

関コーチ 第2打も、ロングホールですから飛ばしたいですよね。ここでチョロなどのミスが出るといけないと思いますので、フェアウェイウッドのレッスンをしたいと思います。

雪平 はい。お願いします。

関コーチ フェアウェイウッドのミスで多いのは、やはりトップと、それがひどくなったチョロですね。これを防ぐための方法、練習方法を教えます。すごく簡単です。

「リリース方向」という話なんですが、このクラブをどこに向かって振っていくかということです。

1.目標に向かって振ります。
2.ボールに向かって振ります。

 どうですか? どちらが正しいと思いますか?

雪平 私は、ボールに向かって振っているタイプです。

関コーチ 正解です。雪平さんはボールに向かって振るという気持ちで打っているので、フェアウェイウッドが得意なんですね。

雪平 ああ、なるほど。

関コーチ これ、みなさん目標に向かってリリースしている方がすごく多いんです。ただ、これをやってしまうとどうなるか。

 例えばクラブを振る代わりにボールを投げる動作をします。構えて、打ちたいところは目標方向のちょっと斜め上なので、そこへ向かってボールを飛ばしたいと思ってその辺にボールを投げますね。(投げます。下から上に向かう腕の動きが強調されたものになります)

 こういうふうにクラブを振っている方が多いんです。でも、上に向かってクラブを振ると、当然クラブはボールに対して下から上の軌道になってしまいます。ボールの手前の地面をたたいてダフったり、ボールの上をたたいてチョロになったりするんです。

雪平 なるほど!

【ボールに向かってクラブを振る】

関コーチ 正しく振るには、ボールを投げる動作でいうと、構えてから右手で持っているボールを、こうして地面にあるボールに向かってリリースする。(投げたボールが下のボールに当たります)

雪平 ああ、ボールに向かって。

関コーチ そうすることで、クラブは緩やかなダウンブローでヘッドが下りていきます。ボールの手前がちょっと凸凹していても、ラフのなかでも、しっかり厚くボールに当てて行けるんです。

雪平 はい。

関コーチ では実際に投げてみましょう。右手で持ったボールを地面に向かってリリースします。

雪平 (地面に向かってボールをたたきつけます)

関コーチ そうです。これが目標方向の斜め上の空に向かって投げようとすると...。

雪平 (ボールを下から上に投げ上げます)なんか体が変な開き方をしてしまいます(笑)。

関コーチ そうなんですよ。上にのけぞりますよね。フェアウェイウッドのフォームで多いミスは、左腰がスエーする。ヘッドアップする。右肩が下がる。ヒザが伸びる。フォロースルーで腕が伸びない。これらが代表的なんですが、これはフェアウェイウッドでチョロをしちゃう人のフォームなんですよね。

 投げたい(打ちたい)方向を見るというのが人間の本能なんで、あっちに向かって投げようと思っているから、ヘッドアップしてしまうんですよね。

雪平 なるほど。

関コーチ でも、地面のボールに向かって投げようという時にヘッドアップしちゃう人はいません。だからリリース方向さえ変えれば頭は残るし、腕も下に向かって振れば自然に伸びます。上に向かって振ろうとしないので、左腰のスエーも自然と直ってしまうということですね。

雪平 私もゴルフをやりたての時は、どうしても目標方向にボールが飛んでいったか確認したくて、ボールと一緒に早く前を向いてしまう癖とかもありました。確かに地面のボールに向かって投げる意識でやったら、頭も全く前を向かないですね。自然と残っちゃいますよね。

【ダウンブローに振る】

関コーチ では、クラブに持ち替えてもらいましたが、先ほどの右手にボールを持ってると思っていただいて、振ってみてください。

雪平 (打ちます。きれいに当たってボールが飛んでいきました)うわっ! めっちゃ飛んでる!

関コーチ 今、クラブのフェース面がボールに当たる音と、クラブのソールが地面をたたく音が同時に混じったインパクトでした。

雪平 あっ、混じってました?

関コーチ はい。そうするとボールの先にターフが取れている。クラブがダウンブローに入りましたというインパクトになります。

 プロゴルファーは、アイアンだと土が掘れるぐらいターフが取れますけど、ユーティリティクラブやフェアウェイウッドでも、土が取れるほどではないですけどやはりボールの先にターフはとっています。つまり、少し上からボールに向かってクラブヘッドを入れているという証拠です。

 これがないと厚い当たりにならないし、ボールの手前がちょっとでも凸凹していると、横から横にクラブを振っている人は、ボールに当たりませんから。

雪平 確かに! ボールの上に当たっちゃいますよね。

関コーチ そうです。だから、フェアウェイウッドも少しだけダウンブローに入れないと、やはりチョロが出てしまいますよ、というお話でした。

◆ ◆ ◆

【雪平さんと関コーチのラウンド対決結果】 
第1ホール(パー4)雪平7打/関コーチ5打 
第2ホール(パー3)雪平5打/関コーチ5打 
第3ホール(パー5)雪平7打/関コーチ7打 
※関コーチは基本7番アイアンを使用。 
※2打差で関コーチの勝利でした。 

雪平 ということで、これが最終回となります。

関コーチ 寂しいですね。

雪平 みなさん、またいつかどこかで、関コーチと私のコンビで会えたらいいなと思います。今までありがとうございました。

『雪平莉左のゴルフSOS』終了です!

雪平莉左 
ゆきひら・りさ/1994年6月17日生まれ。愛知県出身。趣味:競馬、ゴルフ、映画鑑賞。特技:ダイビング、乗馬、いちごの大食い。
1st写真集『とろける。』が好評発売中。
Twitter:@risa_yukihira
Instagram:risa_yukihira

関浩太郎 
せき・こうたろう/1974年生まれ。カリフォルニアで最新スウィング、クラブ、トレーニング、メンタル理論を学びミニツアーを転戦。帰国後はクラブ職人に弟子入りしフィッティング理論、クラフト技術を習得。これまでのレッスン生は10,000人以上、リシャフト本数10,000本以上、クラブ&シャフト試打年間400本以上。SEKI GOLF CLUB目黒主宰。年間のベストスコアの達成者数は15年連続で100人以上。

著者:text by Sportiva