東北電力の昨年度の決算が発表され、黒字額は2919億円と過去最高となりました。樋口康二郎社長は、「まだ財務基盤が回復していない」と述べ、電気料金を値下げする段階にはないとの考えを示しています。

東北電力 樋口康二郎社長:
「経常利益、純利益としては過去最高レベルとなっている」

TBC

東北電力の昨年度の売り上げ高は、2兆8178億円と前年度に比べ1893億円の減収となりました。

一方、経常利益は、燃料費調整制度のタイムラグや電気料金の値上げ・効率化の取り組みにより、前年度より4912億円増え、プラス2919億円と3年ぶりの黒字となりました。黒字額は過去最高です。

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こうした中、東北電力管内では「再生可能エネルギー賦課金」の単価が上がるため5月から一般家庭の電気代が平均543円値上がりし、さらに6月からは、国の緩和措置の単価が引き下げられるため、月400円値上がりする見込みです。

東北電力 樋口康二郎社長:
「(Q 過去最高益を踏まえて、電気料金値下げなど還元策を行う予定はあるか?)まだまだ、財務基盤が回復していないことを踏まえて一定の利益水準を継続的に確保していく必要があるという認識」

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樋口社長は会見でこのように述べ、電気料金値下げを検討する段階にはないとの考えを示しました。今年度の業績予想については、1900億円の経常利益を見込んでいます。