長野県や新潟県では局地的に雪の降り方が強まり、積雪が急増しています。午前11時現在、長野県北部には「大雪警報」が発表されいています。昼過ぎにかけて大雪が続く見込みで、なだれや車の立ち往生などに十分な注意が必要です。

長野県北部に「大雪警報」 新潟でも積雪急増中

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きょう4日は上空に寒気を伴った気圧の谷の影響で、長野県や新潟県などで局地的に降雪が強まっています。

午前11時現在、長野県の大町市、白馬村、小谷村に「大雪警報」が発表されています。また隣接する新潟県でも山沿いを中心に積雪が急増している所があります。雨雲レーダーをみると長野と新潟の県境付近にライン状の活発な雪雲がかかっています。

午前10時までの6時間降雪量は、新潟県津南町で34センチ、長野県小谷村で20センチなどとなっています。一気に積雪が増えると、雪に慣れた地域でも除雪が追い付かず、交通に影響が出ることがあります。

また、長野県内では南部にも西から雪雲が次々とかかっており、大雪注意報の出ている所があります。

雪のピークは昼過ぎまで

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このあともしばらく上空の寒気や気圧の谷の影響を受ける見込みで、きょう4日の昼過ぎまで同じような場所で積雪が増える恐れがあります。

大雪による車のスリップや立ち往生、鉄道ダイヤの乱れなどに注意が必要です。なだれの事故も各地で相次いでいるため、スキー場のコース外での滑走などは控えてください。登山予定の変更なども検討してください。

春先でも「表層なだれ」に注意

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雪が積もると、なだれが発生しやすくなります。なだれとは、斜面に積もった雪が、重力によって下に滑り落ちる現象ですが、種類が2つあります。

1つは「表層なだれ」です。これは、山に積もっている古い雪の上に、新たに積もった雪が滑り落ちる現象です。1、2月頃の寒さが厳しい冬の時期に、山の急斜面で発生しやすく、雪庇や吹きだまりができている斜面で多く発生します。

もう1つは「全層なだれ」です。こちらは、山に積もった雪が、全て滑り落ちる現象です。気温が上昇する春先に、雨が降った後や、フェーン現象などで気温が上がった時に多く発生し、斜面の上の固くて重い雪が、流れるように滑り落ちます。過去になだれが発生した斜面や、積雪に亀裂が入っている所では、特にご注意ください。

今回のように春先でも大雪となった場合は、「表層なだれ」にも十分な注意が必要です。