ジョコビッチ、9つのグランドスラム優勝に貢献したイワニセビッチ氏と袂を分かつ
男子テニスで世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)は3月27日、自身のSNSを更新。コーチのゴラン・イワニセビッチ氏との契約を解消したことを明かした。



36歳のジョコビッチとイワニセビッチ氏は2019年シーズンの途中からタッグ。サーブを武器に2001年のウィンブルドンを制すなど世界2位まで上り詰めたイワニセビッチ氏の指導の下、サーブの改善に取り組んだ。

その取り組みはすぐに結果として表れ、コーチ就任後初めての大会となった2019年ウィンブルドンで優勝。グランドスラム出場16大会のうち9度の優勝と3度の準優勝、2度のツアー最終戦と7つのATPマスターズ1000制覇を成し遂げた。

ジョコビッチは、「ゴランをチームに誘った時のことは、鮮明に覚えているよ。2018年のことで、(前コーチの)マリアン(・バイダ)と僕は革新的なサーブのマジックをもたらそうとしていた。実際、僕たちはサーブが良くなっただけでなく、たくさんの笑いや楽しさ、年末のランキング1位、記録的な偉業、12度のグランドスラムを味わった」と綴り、自身のキャリアを大きく飛躍させることに貢献した長年のコーチに敬意を表した。

また、「ゴランと僕は数日前に一緒に仕事をするのをやめる決断をした。コート上での相性は浮き沈みもあったが、友情は常に揺るぎないものだった。実際、大会とは別にパルチス(ボードゲームの一つ)で何年も勝負を繰り広げたことは誇りに思っているよ。この戦いに終わりはない」とユーモアある言葉を述べ、これからも大切な友人の一人だとした。

イワニセビッチ氏は、ジョコビッチのチーム加入前にマリン・チリッチ(クロアチア)やトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)、ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)らのコーチを歴任。2014年の全米オープン決勝で錦織圭を破ったチリッチを支え、コーチとして初めてのグランドスラムタイトルを手にした。

著者:Tennis Classic 編集部