大型ミュージカル『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が`25年4月に開幕する。

映画は周知の通り、大ヒット、アメリカ国内総興行収入は2億ドルを記録。また、1986年のアカデミー賞で、 脚本賞、音響賞、歌曲賞にノミネートされ、音響効果編集賞を受賞。日本は同年の12月、公開とともに日本でも大ヒットとなり、配給収入は 36.5 億円。1986年のランキングでは 2位を記録している。ミュージカルは`20年、`20 年にイギリス・マンチェスターで開幕。`21 年にはロンドン・ウェストエンドで開幕。開幕するや否や大きな話題となり、2022年には英国演劇界で最も権威のあるローレンス・オリヴィエ賞にて、最優秀新作ミュージカル賞を受賞。`23年8月にはブロードウェイ公演が開幕。日本での公演は`25年4月、四季劇場[秋]にてロングラン。映画公開は1985年、つまり`25年は公開40周年の節目となる。

本作の創作には、映画の製作陣も参加、映画の脚本も務めたボブ・ゲイルがミュージカル版の脚本にも携わっている。映画監督を務めたロバート・ゼメキスは、プロデューサーのひとりとして携わり、音楽は、シリーズを通じて映画音楽を担当したアラン・シルヴェストリ。そこにミュージカルで新たに参加したグレン・バラードが加わった。「The Power of Love」や「Johnny B. Goode」など映画で使用された楽曲も引き続き使用、印象的な映画のオーバーチュアも、そのメロディが劇中で効果的に使われる。演出はジョン・ランド(2002年『ユーリンタウン』にてトニー賞ミュージカル演出賞を受賞)、振付はクリス・ベイリー。

会見が都内某所で行われた。登壇したのは劇団四季の代表取締役吉田智誉樹、映画プロデューサーのコリン・イングラム、演出のジョン・ランド。
最初に吉田智誉樹より作品の概略などの説明し、観劇した感想を語った。
「2022年にロンドン・ウェストエンドで拝見いたしました、没入感の高さ、タイムトラベルの表現方法の秀逸さ、知ってる楽曲…ブロードウェイ公演にも立ち会いましたが、映画キャストが観劇に来ていました。舞台版はミュージカルコメディ、ドクのキャラクター、ギャグ連発!ダンスシーンも華やかで単なるユーモアドラマではなく、人類の進歩、ドクは生粋の科学者、夢、情熱、『夢を諦めない』『自分の人生を自ら選ぶ勇気』、四季のテーマである『人生は生きるに値(あたい)する』に合致。タイムマシーンのデロリアンは人間が実際に乗れます。アトラクションのようです。LEDが圧巻。これまでにない演劇体験ができます。映画ファンはもちろん、あまり観劇習慣がない人にも楽しめます」と熱く語った。

それから映画プロデューサーのコリン・イングラムが舞台化までの経緯を説明。「やってみないか」と声をかけられたのは2012年」と語る。原作を観たのは16歳の時と回想。「感銘を受けました。マーティみたいになりたい」と思ったそう。その経緯をパネルで解説、完璧な作品に仕上げるための努力や紆余曲折が語られた。「今、こうして初の非英語圏となる日本公演に向けた準備をしているとは夢にも思いませんでしたが、皆様の前で発表できたこの日をとても嬉しく思っています」と語った。

ちなみにコリン・イングラムは16歳で観た時は「今の妻との初デート」と明かした。生粋の作品ファンであることが窺える。

それから演出のジョン・ランドが挨拶。

「コリンから本作の舞台化に協力してほしいと初めてアプローチを受けたとき、『YES!』と即答しました。ストーリーが素晴らしい、主人公が登る山は高くなければならない、高い頂にならないといけない、やがて家族が絆を取り戻すというストーリーには大変な魅力があります。ミュージカル化…『デロリアンはどうするんだろう』、デロリアンで頭がいっぱいになりました…物語のキーとなるデロリアンは沢山のクリエイターの手によって素晴らしい装置になっています。2幕の冒頭は非常にエンターテインメント性の高いシーンとなっています。作品内には映画の様々なオマージュや仕掛けも散りばめられています。日本のお客様にもぜひ楽しみにお待ちいただけると嬉しいです。」と熱い思いを語った。

質疑応答、劇団四季の俳優陣についてコリン・イングラムは「ディズニーミュージカルで四季の噂は聞いていました。素晴らしい俳優陣、素晴らしいファンがいらっしゃる」と絶賛。ジョン・ランドは「映画を知らなくてもお話を知らなくてもOK、全ての世代の方々に楽しんでいただけます」と語った。吉田智誉樹は「実は調査しまして、20代、30代の方々にも好まれている」とコメント。映画公開はリアルに体験してない世代でも作品を知っている、ということ。また「映画館で観た人も何度もテレビなどで観ている」と語る。映画のリピート率も高い作品、これだけ浸透しているタイトルはあまりない。ミュージカル版、早くも話題沸騰、チケット発売は今年の12月、公演は`25年4月。詳細は公式ホームページを。

概要
日程・会場:2025年4月 四季劇場[秋]
チケット発売:2024年12月予定 (決まり次第オフィシャルサイトにて公開)

公式サイト:https://www.shiki.jp