現代の二刀流スターの”神様超え”に地元メディアも熱狂している。現地5月9日、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が本拠地でのヒューストン・アストロズ戦に「3番・投手兼指名打者」で先発出場。2回にこの試合、2個目の三振を奪い、メジャー通算502奪三振を記録。”元祖二刀流”のベーブ・ルースを超えた。

 無傷の5勝目を目指す大谷は今季8度目の先発マウンドに上がった。前回登板で5回97球を投げ、15個のアウトのうち13個を三振で奪う圧巻の投球を見せた二刀流は、”野球の神様”ベーブ・ルース以来となる「500奪三振&100本塁打」の快挙を成し遂げていた。

 初回、先頭打者を今季多投しているスイーパーで追い込むと、最後は157キロの速球で空振り三振を奪い、メジャー通算501奪三振でベーブ・ルースの記録に並んだ。そして2回。6番のジェレミー・ペーニャを速球と変化球を織り交ぜてカウント1-2にすると、4球目は外角低めのスイーパーで通算502個目の三振を奪い、大谷はこの瞬間に”神様超え”を達成した。
  元祖二刀流を超えた大谷に対し、地元メディアは即反応した。米紙『Los Angeles Times』のエンジェルス番記者サラ・バレンズエラ氏は「ショウヘイ・オオタニが、ベーブ・ルースのキャリアをまたひとつ超えるのに、2イニング弱、わずか26球で成功した」と同紙の電子版にリリースした。

 バレンズエラ氏は「エンジェル・スタジアムで行なわれたエンジェルス対アストロズ戦で、オオタニはキャリア502人目の打者を三振にし、投手としてキャリア501個の三振を奪った伝説のルースを上回ったのだ」と綴り、2回には振り逃げを含む3三振を奪い、通算504個目の三振を追加したと付け加えた。
 
 同氏はベーブ・ルースの偉大さも説明しながら、「オオタニは100本以上のホームランを打った選手の中で、最も多くの投球で三振を奪った人間だ」と称賛。あらためて、28歳の日本人がメジャーの歴史に大きな金字塔を打ち立てたことを強調した。

 大谷は5回にマーティン・マルドナードに2ラン本塁打を打たれるなど3失点を喫したが、それ以降はゼロに抑えた。7回(103球)を投げ、被安打6、7奪三振、与四球2、3失点と好投したが、打線がアストロズ先発左腕のフランバー・バルデスを攻略できず、3安打で1点止まり。大谷もバットでは3打数ノーヒットに終わり、エンジェルスは1対3で敗れ、大谷に今季初黒星が付いた。

構成●THE DIGEST編集部

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