現地時間3月23日(日本時間24日、日付は以下同)を終えた時点で、ウエスタン・カンファレンスは1位がオクラホマシティ・サンダー(49勝20敗/勝率71.0%)、2位がデンバー・ナゲッツ(50勝21敗/勝率70.4%)、3位がミネソタ・ティンバーウルブズ(48勝22敗/勝率68.6%)と続く。サンダーとナゲッツのゲーム差はなし、ウルブズとは1.5ゲーム差と熾烈な首位争いが繰り広げられている。

 そして首位争いと同様、激しいサバイバルゲームとなっているのがプレーイン争いだ。7、8位はサクラメント・キングスとダラス・マーベリックス(41勝29敗/勝率59.2%※対戦成績でキングスが上位)だが、プレーオフにストレートインできる6位のフェニックス・サンズ(42勝29敗/勝率59.2%)とはわずか0.5ゲーム差。

 下位を見ても9位がロサンゼルス・レイカーズ(38勝32敗/勝率54.3%)、10位がゴールデンステイト・ウォリアーズ(36勝33敗/勝率52.2%)と大接戦で、こちらもシーズン終盤までもつれそうな予感だ。

 そんななか、新たにプレーイン争いに参戦するチームがいる。2020年以来4年ぶりのプレーオフ出場を目指すヒューストン・ロケッツだ。

 昨夏に優勝経験のある司令塔のフレッド・ヴァンブリート、3&Dのディロン・ブルックス、万能フォワードのジェフ・グリーンというベテランを加えたチームは、開幕3連敗とスタートダッシュに失敗したものの、4戦目から6連勝。ヴァンブリートら新加入組の活躍に加え、21歳のアルペレン・シェングンや20歳のジャバリ・スミスJr.といった若手の成長もあり、2月2日には早くも昨季の勝利数(22)を上回ってみせた。
  もっとも、2月はアウェーで1勝もあげることができず3勝9敗と大きく負け越し、25勝34敗とプレーイン争いから脱落したように思えた。

 しかし、チームは3月に入ってリーグトップの10勝1敗と絶好調。23日のユタ・ジャズ戦ではジェイレン・グリーンが41得点、ヴァンブリートが10本の3ポイントを含む34得点、7アシスト、ジェフ・グリーンが21得点をあげて147−119で快勝し、19年11月以来の8連勝をマーク。今季成績を35勝35敗(勝率50.0%)とした。

 これによって10位ウォリアーズに1.5ゲーム差まで肉薄。3月11日の試合ではシェングンが右足を痛めて戦線離脱を余儀なくされたが、以降の6試合でジェイレン・グリーンが平均31.3点、3ポイント成功率48.3%とオフェンスを牽引している。

 22歳のスコアラーはジャズ戦後に「プレーオフに進出できなければ何の意味もない。それが今、(チーム)全員が抱いている目標だ。 僕はただ試合に出場して、チームメイトにとって最高の自分でいようとしているだけさ」と“プレーイン参戦”ではなく、“プレーオフ進出”を目指していることを強調した。

 シーズンは残り12試合。そのなかには上位のサンダー(3月27日)、ウルブズ(4月2日)とのアウェーゲームのほか、ホームでのウォリアーズ戦(4月4日)も含まれる。伸び盛りのチームは終盤戦も好調を維持し、4年ぶりのポストシーズン出場を果たせるか。

構成●ダンクシュート編集部

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